そっちかい。
VISAデビットのCM。男の子が持ち金がなかったのかATMに行っている間にVISAデビットで早々と会計を済ませた上白石萌歌さん。男の子も遅ればせながら会計を済ませて駆けつけると上白石さんが何やらテーブルをこぶしで叩いている。「待たせ過ぎて怒ってるんちゃう?」と男の子が心配すると「チゲスープからーい!」と上白石さんが叫んで男の子が「そっちかい!」と安堵するというもの。なかなか面白いCMだとは思うのだけど自分が気になるのは男の子の「そっちかい!」である。いや、このCMに限らずここ数年どっちかもわからない場面で「そっちかい」を使う若者が出てきている。自分が思う「そっちかい」は選択肢が同一数直線上にある時に使うイメージ。例えば、小さい子がぬいぐるみを買う場面。パンダとヘビしか残されていない。当然、パンダを選ぶのだろうと思っていたら小さい子が「これ」と選んだのはヘビだった。「そっちかい!」これは王道の使用法である。ところが最近、選択肢が同一数直線上にないのに使うようになってきてはいないか。「ねえ、ランチ何食う?牛丼?ハンバーガー?」「……俺、仕事、辞めるわ」「そっちかい!」みたいな。Z世代とは最早同じ土俵にいない人達なのかもしれない。