カテゴリ:生きかた・幸せ
最近のドラマのなかで、呆れるほどお粗末なのが、『素直になれなくて』(フジ)。
ツイッターで繋がる若者をテーマにしている、という触れ込みだったが、 ツイッターとはまったく関係ないストーリー。 これって、SNS、出会い系と勘違いしてないか? と、思っていたら、同じ違和感を感じる人が多いらしく、ネットでは酷評が噴出だそう。 そりゃそうでしょう。およそ、ツイッターを理解している人が作っているとは思えないもの。 それでも、たまには青春ドラマもいいかと、せっかくなので見てみたけど、 ツイッター以前に、ストーリーが酷すぎる。 主な登場人物たちの状況を挙げてみよう(あえて役者名・役名を伏せる)。 女A 高校の臨時教員。先輩教諭からネチネチいじめられている。教え子の優等生がクスリ。 弟も引きこもりでヤク中。 女B リストカット常習者。不実の子を身ごもり悩み、産むことを決断したが流産。 男C 売れないカメラマン。心ならずもエロ雑誌のグラビア写真を撮って食いつなぐ。 年上の既婚女性と泥沼不倫中。 男D イケメン編集者だが、女性編集長に仕事を餌に性の奉仕を強要されている。 男E 韓国人。医療機器メーカーに勤務するがパワハラ、酷いいじめを受けている。 パワハラ、セクハラ、クスリにリストカット。いじめ、不倫、引きこもり、差別……。 とりあえず、現代のネガティブな話題をてんこ盛りにしてみましたという感じ。 それもどれも描き方があまりにも薄っぺらく、リアリティーがない。 職員室で、 「あんたみたいな臨時(教員)が偉そうにするんじゃないわよっ! 正規になってから言いなさいよ」 こんなことをいうベテラン教師がいるか。 雑誌の編集部で、 「あんた”面接”の意味、分かっているんでしょうね? 今夜はあたしのマンションに来なさいね。ウッフン」 なんていうモロなセクハラをする女性編集長がいるもんか。 病院で、医療機器の営業マンに、 「あんたさ、せっかく来たんだから、病院掃除して、俺の足もんで行ってよ」 と足を投げ出す医師がいるか。 そして、こういう数々のハラスメントに鬱屈を抱えた若者たちが、ハンドルネームで呼び合い、 しょっちゅう飲み屋で集合し、ぐだぐだ飲み会をしている。 (しばしば昼間にも集合しているが、まともな社会人がそんなにしょっちゅう ツイッターで知り合っただけの仲間とお茶する時間があるんだろうか???) この業界はこんなことあるんじゃないかな~、という空想=妄想をふくらませ、 売れ線の役者を集めて(上野樹里は才能の無駄遣い)、 三角関係やら四角関係やらピンチやら盛り込み、 どう? 今の若い人にはこういうのがいいんでしょ、ウケるでしょ? と言っているかのよう。 若者よ、視聴者よ、こんなにコケにされていいのか。 そう、このドラマは、ツイッターが分かっていないだけじゃない。 「働く」こと、「仕事」「労働」が分かっていないのだ。 思えば、「ふぞろいの林檎たち」は名作だったなあ。山田太一さんは偉大だな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.20 17:10:31
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