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沢木遥の「幸せ力をつける練習日記」

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2010.05.20
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カテゴリ:生きかた・幸せ
最近のドラマのなかで、呆れるほどお粗末なのが、『素直になれなくて』(フジ)。
ツイッターで繋がる若者をテーマにしている、という触れ込みだったが、
ツイッターとはまったく関係ないストーリー。
これって、SNS、出会い系と勘違いしてないか?

と、思っていたら、同じ違和感を感じる人が多いらしく、ネットでは酷評が噴出だそう。
そりゃそうでしょう。およそ、ツイッターを理解している人が作っているとは思えないもの。

それでも、たまには青春ドラマもいいかと、せっかくなので見てみたけど、
ツイッター以前に、ストーリーが酷すぎる。
主な登場人物たちの状況を挙げてみよう(あえて役者名・役名を伏せる)。

女A 高校の臨時教員。先輩教諭からネチネチいじめられている。教え子の優等生がクスリ。
    弟も引きこもりでヤク中。

女B リストカット常習者。不実の子を身ごもり悩み、産むことを決断したが流産。

男C 売れないカメラマン。心ならずもエロ雑誌のグラビア写真を撮って食いつなぐ。
   年上の既婚女性と泥沼不倫中。

男D イケメン編集者だが、女性編集長に仕事を餌に性の奉仕を強要されている。

男E 韓国人。医療機器メーカーに勤務するがパワハラ、酷いいじめを受けている。

パワハラ、セクハラ、クスリにリストカット。いじめ、不倫、引きこもり、差別……。
とりあえず、現代のネガティブな話題をてんこ盛りにしてみましたという感じ。
それもどれも描き方があまりにも薄っぺらく、リアリティーがない。

職員室で、
「あんたみたいな臨時(教員)が偉そうにするんじゃないわよっ!
正規になってから言いなさいよ」
 こんなことをいうベテラン教師がいるか。

雑誌の編集部で、
「あんた”面接”の意味、分かっているんでしょうね?
 今夜はあたしのマンションに来なさいね。ウッフン」
 なんていうモロなセクハラをする女性編集長がいるもんか。

病院で、医療機器の営業マンに、
「あんたさ、せっかく来たんだから、病院掃除して、俺の足もんで行ってよ」
 と足を投げ出す医師がいるか。

そして、こういう数々のハラスメントに鬱屈を抱えた若者たちが、ハンドルネームで呼び合い、
しょっちゅう飲み屋で集合し、ぐだぐだ飲み会をしている。
(しばしば昼間にも集合しているが、まともな社会人がそんなにしょっちゅう
ツイッターで知り合っただけの仲間とお茶する時間があるんだろうか???)

この業界はこんなことあるんじゃないかな~、という空想=妄想をふくらませ、
売れ線の役者を集めて(上野樹里は才能の無駄遣い)、
三角関係やら四角関係やらピンチやら盛り込み、
どう? 今の若い人にはこういうのがいいんでしょ、ウケるでしょ? と言っているかのよう。
若者よ、視聴者よ、こんなにコケにされていいのか。

そう、このドラマは、ツイッターが分かっていないだけじゃない。
「働く」こと、「仕事」「労働」が分かっていないのだ。

思えば、「ふぞろいの林檎たち」は名作だったなあ。山田太一さんは偉大だな。





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Last updated  2010.05.20 17:10:31
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