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カテゴリ:園芸
砂浜で潮風をうけて花をさかせるヒガンバナ科の大型の多年草。 浜辺に生え、花がコウゾの繊維をさらした木綿(ゆう)に似ていることからこの名がつきました。 関東地方から沖縄のあたたかい海岸の砂地に自生し、東南アジアからインドにかけての海岸にひろく分布しています。 関東より南の太平洋沿岸の砂地に自生していますが,庭などに植えられていることもあります。 葉が厚くオモト(万年青)に似ているのでハマオモト(浜万年青)とも呼ばれます。花は細長くグシャグシャッとなっています。 この種子は海上を何ヶ月も生きたまま漂流する能力があり、海流によって現在の分布域に広がったと考えられています。 種子は水がなくても発芽し、机の上などに放置した状態で発芽するのを観察でき、自然状態では海岸に漂着してから潮上帯の砂や砂礫の上で発芽して、雨が降って周囲に水が供給されたときに速やかに根を伸ばすものと考えられています。 古くからある花で柿本人磨呂の歌にも出てきます。 「み熊野の浦の浜木綿(はまゆう)百重(ももへ)なる心は思えどただに逢わぬかも」 熊野の浦の浜木綿の花が幾重にも重なっているように、幾重にも幾重にも百重にもあなたのことを思っていますが、なかなか逢えない。という意味のようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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