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カテゴリ:随筆・評論・新書などの感想
ビリー・ザ・キッドやワイアット・アープが出てくるのは終盤になってから。カウボーイとガンマンの時代はそれほど長くはなかったらしい。ルイジアナ以西のフランスからの大雑把な譲渡、インディアンの受難の日々(100万人から2万人へ)、ゴールドラッシュ、対メキシコ戦争、南北戦争、ざっとだけど、アメリカ史なんて全然知らなかったもので、興味深く読めた。テキサス・レンジャーズやモントリオール・エクスポズと言われてもどこのチームかよく分からなかったものもやや分かるように。来シーズン始まる頃には忘れてる。
「六月十四日、新しく作られた墓を今日は七つ見た。 六月十六日、十一の新しい墓を見た。 六月十七日、六つの新しい墓を見た。 六月十八日、今日は二十一も。 六月十九日、今日は十三。 六月二十日、今日は十。 六月二十一日、今日は七つ。もしキャンプするのに都合のいい場所の方を通ったら、今までの五倍もの墓を見たことでしょう」 幌馬車隊を組織して西部へ向かう一団の中に居た女性の日記より。 さりげなく出てくる、メキシコ人やインディアンに混じって書かれてる中国人労働者たちについて詳しく書かれてないのが気になった。当時から彼らはどこにでも人を送り込んでいたんだろうか。ルイス=クラーク探検隊が西部へ向けて出発したのは僅か200年前のことに過ぎないけれど。 西へ西へ、のエネルギーがベトナムに向かわせたなんていう理屈は素直に聞けない。 『デッドマン』『ミズーリ・ブレイク』といった、当時を舞台にした映画を思い出しながら読んでいた。『駅馬車』はインディアンを凶悪に書きすぎ、白人を格好良く描きすぎで、素直に思い出せなかった。 岩波新書 1982年 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004/11/26 12:17:55 PM
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