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カテゴリ:仕事と人間心理
労働人口不足からも「シニア活性化」がささやかれて久しいが、現実には60代はともかく70代の就活は厳しいものがあるのではないか。
仕事仲間のご主人もそうだった。 ご主人は某衣料品メーカーに営業畑一筋で働き、60歳で一旦は定年退職。その後、5年間、定年延長で同社に勤務。 そこを65歳で本格退職した後、程よい距離にあるドラッグストアで主に品出しのパート。 ドラッグストアの本社の方針で70歳で雇い止めとなり、いよいよホンマのリタイア。 しばらくは、趣味の登山に打ち込むも、生来「働くことが大好き」(仕事仲間の弁)なご主人は、どうも「毎日が日曜日」の日々に気持ちがマッチ出来ない。 「やはり仕事をしたい。収入目的ではないが、働いた代価としての報酬が支払われるのなら、仕事に取り組む意識も姿勢も違うだろう」 との考えのもと、ネット上のシニア向け就職サイトやら地元のタウン誌の求人欄やらハローワークの紹介カードやらを見、これはと感じるものすべてに応募。 が、押し並べて落とされてしまう、、、70代と明かしたその時点で、 「ああ、70代ですか。けっこうです」 と。 そんな時、自宅から20分ほど自転車を走らせたところにあるスーパーに出かけた時、スーパーの壁際に「品出し募集」の貼り紙を見た。 例によって、建前は年齢不問。 ご主人はそのスーパーの担当者に電話をかけた。 案の定、70代、それも半ば近いという年齢を聞いて担当者が断ろうとしたその矢先、ご主人は言ってみた。 「私は登山が趣味で、この間も金剛山に登って来たし、体力には自信があります。ずっと営業と販売をしてきましたから、接客も大丈夫です」。 するとどうだろう。 電話の向こうの採用担当は 「ああ、そうなんですか、、、。ま、そういうことなら、一度お会いしましょうかね」 と、面接を許可してくれたのだ。 面接の結果、めでたく採用。 ヘナヘナした若者より足腰鍛えた老人の方が元気なこともあるという事実を知りつつも、成人病その他のリスクも考慮に入れているに違いない採用担当者は、「人手が足りない折ではあり、とりあえず、70代半ば近くになっていても、この人なら半年だけでも助けてくれるかも知れない」 との気持ちで、採用に踏み切ったのだと思うけれど、、、それでも、エエやね。 まずは、採用されることだ。 ご主人、2か月もしないうちに、部門長はもちろん店長からも 「品出しは手際よいし、接客も丁寧だし、もう少しシフトに入って欲しい」 と期待されるようになったとか。 仕事を求めている70代の方々。 もっと自己PRしましょうよ。 トシを重ねたぶん、武器になるものも、絶対にあるのだから。 ただし、若い方々の価値観も聞き、同調ではなく、それはそれとして 尊重しましょうね。 それが出来るのも、トシの効のはずよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.11.23 08:46:06
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