素浪人ブログ

2009/08/30(日)17:20

60歳の男性教諭が女子中学生に纏わりついた。

事件簿(273)

   物語風に言うと、60歳の中学教諭が中学の女子生徒に恋をした。高校生でも信じ難いが中学生の女子生徒に恋をした。狂気の熱情ともいえるかもしれないし、ある意味凄い情熱だ。60歳の男と中学生の女子との関係は、常識的に考えると孫と祖父の関係だろう。それは、男と女、孫と祖父ほど年が離れていても、双方に恋心が芽生え、愛の形に変化していけば、如何なる社会的な制約とも戦い応援したい気分になる。しかし、現実は60歳の男が孫ほど年の離れた娘に付き纏ったいかがわしい事件のようだ。  事件は愛知県江南市内の中学校で起きた。60歳の男性教諭が女子生徒に1年以上にわたって付きまとっていた。何度でも言うが相思相愛での恋なら、年の差も関係なく、どんな条件でも応援したいが、色狂いの馬鹿男がと、怒りが沸くのが、伝え聞くことの出来る事件情報からの判断だ。  そんな記事を見ると、  そんな事件とは、まるっきり関係ないが、  生涯恋の情熱の消えることのなかった天才ピカソを思い出す。  情熱的な土地のスペインで生まれ熱情を滾る天才画家ピカソがマリー・テレーズ・ワルテルと恋に落ちたのはピカソ46歳で、マリ・テレーズ・ワルテル17歳だった。ピカソさえ46歳だ、の思いもあるが、それでも恋なら親の反対は仕方ないにしても、同じ男性としても応援したい気持ちになる。しかし、犯罪では腹が立つだけである。まして先生と来た日には腹立たしい。馬鹿男と罵りたい気持ちになると、あくまで感情的になる。  被害届を受けた愛知県警江南署はストーカー規制法違反の疑いで、男性教諭から任意で事情を聴いた。男性教諭は女子生徒に「個人授業をしてやる」と会議室で2人きりの授業をしたり、写真を撮ったりした。いかがわしい男性教諭は退職後の再任用だという。その辺に悲哀を感じ侘しさを感じる。60歳の恋狂いと、簡単にはいえない侘しさがあるような気がする。孫ほどに年の違う女子生徒への眼差しが、犯罪行為では笑い話にもならないが、笑えない侘しさは感じる。  定年退職後も縛られ続ける男の侘びしさだ。孫のような年頃の女子生徒への眼差しは、あるいは祖父的な眼差しだった子も知れない。そして、祖父的な愛だったかもしれない。色恋抜きの祖父的な無償の愛的な者だったかもしれない。そして、そんな無償の愛が、生きがいになったかもしれない。などと考え、同情するわけではないが、定年後の生き方は問題である。その問題が、男性教諭の狂気を生み出した。定年後の仕事は、負担を背負っての仕事になるのだろう。精神的な切迫感や窮屈さが、狂気の行動になったと思う事件であった。  ああ無常、と嘆きたい事件である。  祖父の愛を、祖父が勘違いしているような事件だ。  

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