カテゴリ:家族
……帰京してしばらく、なんと書いていいかわからなかったのだが、やはり書いておかないと先に進めそうもない気がしたので、少しお付き合い下さい。
行き先はなんと、沖縄3泊4日でした。 ええっ大胆な。…… 私も最初、その仰天計画をきいたときは心底驚いたし、半信半疑だったのだが。 夫ファミリーの家族旅行は、社員旅行と同じくらいの伝統行事(笑)。 私は、なぜか結婚する前の年から参加している。 行き先は京都だったり琵琶湖だったり、名古屋から車で行ける場所が多い。 温泉もしくは大浴場つきホテルに泊まり、観光地か子どもの遊べるところを2か所くらいまわり、そして全員で記念撮影をするのが旅の主眼である。 いままでの旅行の写真はすべて四切くらいに引き伸ばされ、次の旅行まで1年間、実家のリビングに飾られている。誰かのおなかが大きかったり、家族が増えたりと毎年の変化がわかって、それはそれなりに面白いのだった。 ちなみにこの旅行、費用はすべて義父母持ちで、会計係が長男の嫁である義姉(すまん)。 最初の頃、食事のたびに恐縮して御礼を言っていたら、義母に「旅行のときはいちいち言わなくていいから。」と遮られた(笑)。 そのかわり、旅行のプランは同居の義両親と義姉が決定権を持ち、日程にしろ行き先にしろ、私たちは一切口出しをしない、というのが、暗黙のルールとなっている。 義母は昨年、義父と「家族旅行の下見」と称して沖縄に出かけていたのである。 それを一刻も早く実現させたかったのか、あるいは単に、長い休みを家にのんびりいたくなかっただけなのか……。 ともかく、そんな理由で今年も休暇を合わせた私たちは、総勢14人。 (九十歳を越した夫の祖父は、さすがに施設でお留守番である。) 子どもたちは2歳から11歳まで7人揃って、「いつもの通り」にぎやかな旅行となった。 しかし今回に限り……義姉はまったく気乗りがしなかった様子。 暑いところが苦手(といっても名古屋の方が暑いのだが。笑)だし、変わったモノは食べられない、というのが、その理由。ううむ。 さらに、次兄一家が沖縄リピーターで現地情報に詳しい上、ほかの家族もたいてい一度は行っているので、計画を立てる上では面白くなかったのだろう。 皆で行動計画を立てるために集まっても、「私は行ったことがないからわからない」「ついていくだけだから決めてくれればいい」などと露骨に投げやりな発言をするばかり。 かといって、なんとなくビーチで泳ぐ計画を立てると、「そんなに外ばかりだと子どもたちが疲れる」と否定的な発言。男の子なのに、そりゃー過保護じゃないかい。ううむ態度悪いぞ? ……しかし。 気乗りのしない本当の理由は、初盆なのに家を空けるなんて……という義母に対する反発だったのではないか、と密かに思い続けていた私。 世間体を考えるならば、三兄弟の誰かが「やめろよ」と言えば簡単に計画を翻しただろう義母だが、実際には誰も止めなかった。 義姉の性格と思考回路からすれば、想像を絶する事態。それでも、自分からはやめろとは言い出せなかったに違いないのだ。 ……私自身はといえば、今回の場合、義母がよければそれでいい、と思っていた。 たぶん、三兄弟も同じだったと思う。 義父のいない旅行………。 強行してみて、切実に思ったことがある。 誰も口には出さなかったが、今までとは確実に何かが変わった、気がした。 数年後には、甥のトム(仮名)も中学生になるし、この家族旅行の伝統もいつまで続くかわからない……。 そう感じたのは私だけではない、と思う。 ……それでも、義姉はがんばっていた。 現地では、海水浴こそ消極的だったが、思った以上に観光には熱を入れ、写真撮影や土産選びを精一杯楽しもうとしていた。 そう、一生懸命いつもどおりに。 ……そして、義姉が事前に心配していたとおり、現地では甥っ子ジェリー(仮名・小学3年生)がいつものように乗り物に酔い、帰る前の日には熱を出し、那覇の救急病院に駆け付けるというハプニングもあり。 名古屋に帰った日から、最年長甥っ子トム(仮名)まで熱を出して寝込んだというし、義姉の杞憂じゃなくて、ホントに弱かったんだなあ。泣 え、うちの子? なんだか、「日焼けがかゆい」と言ってますが。 ……お疲れさまです、お義姉さん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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