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2006年12月08日
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カテゴリ:小説
「なんだ!?」

突然光りだしたリデューラとをつなぐ時計。

「またリデューラに行けるのか!?頼む!反応してくれ!!!!」

そうやって和樹はすべてのボタンを押しては見るものの、
時計は光り続けたまま。反応が無いのだ。
情報記録用ボタンを押してみても今までと同じ。

落ち着く間も無く5分ほど経ったが、何もおきなかった。

「・・・ただ光っただけなのか?
 ぬか喜びさせやがって・・・。」

中途半端に喜んでしまいあわてたこともあったが
何も無いままでいるのをみて落胆してしまった。
そしてとうとう時計も光らなくなってしまったのだ。

「なんだったんだ?
 えっと・・・5時半か。んー、時間関係あるのか?」

あれこれ考えたが、結局何も出来ない。
諦めて再び帰路についたのである。

せっかく晴れた気分になった気持ちが
意外な事に時計により再び戻された気分になってしまっていた。


そこから2時間。
やっと家が近づいてきた。

「ふうー、さすがに疲れたな。今日は帰って寝よ。」

と、見慣れた道に差し掛かってきた。
すると、なんとまた時計が光りだしたのである。


「おお!?」

こうも短時間に連続で光を放っている。
もう何かあると信じるしかない。

再び全部のボタンを押してみると
なんと転送のボタンがついに反応した。

「うわっ!何だこれ?光の線・・・光線?」


時計からはっきりとした白い線が放たれている。
しかもどこかを指しているようだ。

「行くっきゃないだろ!」

そういって和樹は自転車を走らせた。
時計から光が放たれているが、どうやらほかの人には見えていないようだ。
誤って光線を人に向けてしまったとき、本を読んでいたその人が
まぶしそうなしぐさをしなかったからだ。
やはり何かある。特殊な光なのだろう。


そして自転車を走らせて10分ほど。
ついに光の最終点を発見した。

「やっぱりここか・・・。ここなんだよな!」

以前、リデューラに行くときに時計を拾ったその場所に
光の塊みたいなものが浮いている。
常識から考えればありえない形で浮いている。

人通りは無くはないのに全然騒ぎになっていない。
やはり和樹にしか見えていない、謎の光。
それは謎の声の主が出てくるときのものと同じ、薄い白の光だった。

和樹は乗っていた自転車を降り、その光に近づく。

「よし。」

怖さはかけらも無い。あるのは確信のみ。
和樹はゆっくりとその光の中へと入っていった。

そして次の瞬間。和樹の目をくらませる強い光とともに
和樹の意識がいったん途切れることとなった。










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「はっ!?」

どれくらい時間が経っただろうか?
和樹はようやく目を覚ました。

明るい。太陽の光が差している。

夜だったはずだ。
明るいわけがないはずだ。

でも今真上には太陽がある。
そして回りは何も無い草原であった。

あたりの景色を感じ取り、和樹は口を開く。
「間違いないな。」


そう、ここはリデューラ。
和樹が一日たりとも忘れることの出来なかった異世界。

「戻って・・・これたんだ。」

和樹はその場にへたりこんでしまっていた。

第56話 第58話





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最終更新日  2006年12月08日 14時37分20秒
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