2008/11/20(木)01:46
竜宮に向かって吹く
どの場所もどの島も、美しい神話や場の響きを持っていて、人がそれらに共鳴する時、島や場がひそやかに開かれて、彼らが奏でる調べを、そっと聴かせてくれるのかもしれません。
竹富島は、島民345人に、水牛や牛、山羊、鶏、猫や犬が作り上げている楽園で、聖なる空間の御嶽(うたき)が、こじんまりした島のそこここに顔をのぞかせ、この島の基底音を決定づけていました。
それらは特別なものではなく、空気のような存在なのでした。
朝、オレンジ色の蝶が乱舞する道を自転車でひた走り、その浜に着きました。
さすがに11月、吹きすさぶ海風は冷たさを感じさせました。
見事に誰ひとりいない海です。
時おり雲間から日がこぼれる光景が、たいそう美しく感じられました。
感謝を伝え、昨日教えてもらった場所に向かって、龍笛で、白柱、越天楽、五常楽を奏上しました。
意識して、竜宮を想像しながら、竜宮を創造する時間でした。
生と死の原点が見える島と、お聞きしました。
日本人の原点の島、とも。(そう、すべてが原点の島)
竜宮ではないかと思われる海の中の場所で、ストーンサークルを見た話も聞きました。
かごめかごめ…円になり、ぐるぐる回る。サークルを作り、中心を立ててその周りを輪とする。
そのまま、国生み神話の再現です。
「神様は、和(輪)になることの大切さを教えて下さっているのでしょうね」
そう語られるのは、堂々たる女性の住職さま。長老の風格を感じさせながら、とてもチャーミングなお方です。
「竹富の神様を元気にさせてちょうだい」
心開き、元気をいただいた私は、今度はお返しに島を元気にする宿題をいただきました(^o^)
…これも縁であり、きっと「円」なのでした。
今日、鶴と亀の統べる浜に行くと、白い鳥が一羽佇んでいました。
まるで「ここですよ」と教えてくれるかのようでした。
美しい鳥でした