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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年09月07日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.
 いつしか月明かりが雲間から消え、厚い雲が空を多い尽くす。

 大自然の中では、夜間は月明かりが頼り。
 辺りは真っ暗に近い。

 日中、先遣隊として使命を受けた3人の戦闘員が、川沿いを上流に向かい、
 グ・リョクコウに指差しで教えてもらった2つの山の間を目指す。

戦闘員1
  「今日はこの辺りで野宿しよう。」
戦闘員2
  「あぁ、こう真っ暗だとヘタに動かん方がいいな。」
戦闘員3
  「早いとこメシにして休もうや。」

 昼間の移動中に捕まえたのであろう、中くらいの大きさの猪を背中から降ろし、
 川っ淵の広場に降ろす戦闘員3。

 戦闘員2は近くの林の中に行き、薪(マキ)にする木々を拾い集め出す。



  ~
    ~


 闇夜の中、そこだけ焚き火の明かりが光々と3人とそして辺りをぼんやりと照らしていた。
 猪を太い丸太で吊るし、火にかけている。そこを中心に囲む3人。

戦闘員2
  「見えない目的地に向かって進むってな・・・・なんか気合が入らんな。」

 手にする剣で、丸焼きの猪を少しずつ切り刻み、焼けた肉を口に運びながら、

戦闘員3
  「まぁ確かに。
   歩を進めても、向かう方向が合っているのかとか・・・
   突然現れる山、本当にそんなのがあるのかって・・・・な。」

戦闘員1
  「うむ、それは言えてる。 どうも半信半疑・・・だ。」

 ぐびっと水筒の水を口にして、

戦闘員2
  「伝説の[石]かよ。
   実在すると思うか・・・?」

戦闘員1
  「火の無いところに煙は立たないというからな。」

戦闘員3
  「でもよ、様々な内容で伝えられていて、どれが本当かわからねぇんだろ?」

戦闘員1
  「人から人へ伝わる過程で変化しちまうからな。」


???
  「本当の事を教えてやろうか。」

 『なにっ !? 』

 突然の声に、さっと身構えて、声の主をキョロキョロと探す戦闘員3人。

 『だ、誰だっ!』

???
  「なんだ、見つけられないのか。 大したことないなぁ・・・・」

 その声は、川の方から聞こえてくるようだ。
 3人が一斉に川に向き直る。
 すると、見つめた目の前から、大きな水の塊が勢いよく飛来して、3人の間に
 落下した。
          ザバッ雫  ジュッ

 焚き火が一瞬にして消え、水蒸気が音を立てて湧き上がる。
 辺りは突然暗闇の世界へと変わってしまった。
 サラサラと川の水音だけが耳に。

 『く、くそぉ・・・・・』
 『どこに居るっ! 出てこいっ!』

???
  「ふっふっふ、明るいところから急に暗くなって目が利かないか。
   いいだろう、少し待ってやる。 その間おれの話でも聞いてろ。」

 手にした剣を立て、その声のする方向を目を細めじっと見据える3人。

[水軍長](とう すいじゅ)
  「おれの名は、(とう すいじゅ)。
   水軍を率いている。

   他に軍は8つあってな。
   お前らは他の軍の軍長にも既に逢っているんだが。」

 『なんだって !! 』

[水軍長](とう すいじゅ)
  「そう報告を受けたが・・・なんだ、自覚がないのかね。
                    なんとも頼りない連中だな。」

 3人の目が、この暗闇に少しずつなれてきたようだ。
 川が見え、その奥の対岸も薄っすらと見えている。
 だが、血眼になって声の主を探すも、誰もいないではないか。

[水軍長](とう すいじゅ)
  「ぼちぼち見えてきたか・・・?
   だが、まだおれと目線を合わせているやつはいねぇなぁ。
                         こうすれば判るか。」

 雲間からようやく月が徐々に姿を現し始めた。
 話終えると同時に、真ん前の川の中から月明かりに照らし出されながら、
 腕を組んだままの上半身、足を開いた下半身と人が水中から押し上げられた
 かのように、徐々にその姿を現した。

 その様は、全身ウロコに囲まれたような衣服?を身にまとった格好をしていた。

 3人は驚きで声にもならない。

 
[水軍長](とう すいじゅ)
  「で、お前ら。 伝説を探しに来たって?」

 『 ・・・・ 』

[水軍長](とう すいじゅ)
  「おぃおぃ、会話ぐらい出来るだろう。」


戦闘員1
  「そ、そうだ。」

[水軍長](とう すいじゅ)
  「なんだ、できるじゃないか。
   だが、残念だなぁ。 おまえらともここでお別れとなる。」

戦闘員3
  「な、なに!
   ふざけたことをっ!」

 目の前の非現実的な出来事に恐怖し、己がそれに打ち勝たんがためか、突然、
 川の上に立つ 淘 水寿(とう すいじゅ)に向かって斬りつけに行った戦闘員3だった。
 しかし・・・

      ピシュ ピシュ ピシュ ピシュ ピシュ

 『ぐわぁ!』

 なんと、川に数歩足を踏み入れたところで、戦闘員3は突然水面の四方八方から
 発射された、細い槍のような水撃に串刺しにされ、その場に倒れてしまう。

            バシャーーン (水面にうつ伏せで倒れる戦闘員3)

 『んな・・・・』

 その槍のような水撃は、戦闘員3が倒れるのと同じに、水滴となって弾けて消えて
 しまったのだった。

[水軍長](とう すいじゅ)
  「こういうことだよ。
   前に警告されたはずだ。 この先に歩を進めるなとな。」


~~
  ~~
    ~~


 翌朝、朝日が昇ったばかりの調査隊宿舎では・・・

戦闘員
  「リ、リーダー、大変ですっ!」

チョウ・ギョッキ
  「どうした、こんな朝早くから・・・・」 眠そうな目をこすりながら。
戦闘員
  「は、はい、先遣隊の3人が・・・・」
チョウ・ギョッキ
  「もう帰ってきたというのか?」
戦闘員
  「そ、それが・・・川を浮かんで・・・遺体で流れ着きました。」
チョウ・ギョッキ
  「な、何っ! 遺体でだとっ!」

 飛び起きるギョッキ。


 遺体を見るなり、

チョウ・ギョッキ
  「3人とも体が穴だらけじゃないか・・・・」

グ・リョクコウ
  「なんですかな、騒々しい・・・・。」

チョウ・ギョッキ
  「リョクコウ、これを見ろ。」

グ・リョクコウ
  「こ、これは・・・なんとしたことか・・・・」

チョウ・ギョッキ
  「これをどう見る。
グ・リョクコウ
  「自然界の何かに出会って・・・というよりは、人為的に殺られた・・・
   とみるべき内容ですな・・・・。」
チョウ・ギョッキ
  「例の種族の仕業か?」
グ・リョクコウ
  「さて・・・どうでしょ・・・
   このような死に様は、初めてお目にかかる。」
チョウ・ギョッキ
  「うむ・・・・
           おぃっ、ブルーガー様にお伝え申し上げろっ!」

戦闘員
  「サーっ!」



第211話 伝説が動く 2 へ
(たとえば、こんな感じか)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月23日 11時04分30秒
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