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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2008年02月01日
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カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
.


[神霊巫女]マーシャ
  「でもね、私達のこの[力]、ここのために使わなくてはならないの。
   勝手に自分達で決められないの。」

利江
  「今まではどうだっかは判りません。
   マーシャさんがそうおっしゃるのならそうだったのでしょう。
   でも、私には私の生き方、人生があります。自分のことは自分で決めます。

   たとえば長男、長女であれば、それはその境遇で最良で最善の方法を選ぶことはします。
   わがままになんでも好きに・・・とは言いません。
   ただ、この能力、ここで教わったり学んだりしたものではありません。 半ばおまけ?
   で付いてきたモノです。
   ここでの決まりに従うつもりも意志もありません。ここの住人でもありませんから。」

 キリっとした態度でマーシャに話す利江。

[神霊巫女]マーシャ
  「・・・・利江ちゃん、偉いのね・・・・。

   私なんかはここに連れてこられた時、「自然とここで生きて行くのだから、ここの慣わし
   に従わなくちゃいけないんだわ。」と自分に言い聞かせたものなの。
   それに引き換え利江ちゃんは、その若さで自分の意志がしっかりとしているなんて。
   なんだか羨ましいわ・・・。

   今風の考えなのかしら? それともご両親がそのような教育を成されたのかしら?」

利江
  「いいえ、自分で学びました。 それもこういち君から・・・・。

   私は彼に会うまでは、怖がりで、気持ちもちっちゃくて、いつも親の言いなりでした。
   でもこういち君は、[自分の道は自分で切り開く]そんな生き方を自らの行動で私に
   教えてくれました。
   それを自分で理解してからなんです。 こんなに強い意志で望めるようになったのは。」
[神霊巫女]マーシャ
  「そう。 そのこういち・・・君? かしら、素敵な方なんですね。
   私も一度お逢いしたいものだわ。」
利江
  「普段は子供なんです (*^ ^*  まるで♪
   でも、いざとなると人が変わったようにしっかりしてるって言うか、目的意識をちゃんと
   根底に持っているって言うか・・・・。
   なんか非現実的なことでも、簡単にやってのけちゃうみたいな。
   それを見て、私も勇気付けられるっていうのかなぁ。 私の元気の源なんです。」
[神霊巫女]マーシャ
  「羨ましいわ・・・・。 私も若いときに戻りたくなってしまうわ・・・・。
   利江ちゃんのその意志、聞かなかったことにする。 他言しないように。
   特にここの関係者の前では口を開いちゃダメよ。 自分達の味方ではないと分ると最悪
   は処刑されてしまうかもしれないから・・・・。」
利江
  「わ・・・分りました・・・・・。」

 渋々とうなずく利江。 と、そこへ。

近衛兵
  「神霊巫女様~。神霊巫女様~~。」

 扉の奥の廊下を走りながら近づく近衛兵の声が。

近衛兵
  「神霊巫女様。」
[神霊巫女]マーシャ
  「何事です、騒々しい・・・・。」

 ドア越しに話をするマーシャ。

近衛兵
  「申し上げます。
   只今この空間内に、何者かが侵入し軍兵と交戦状態に入った模様ですっ!」
[神霊巫女]マーシャ
  「この空間に侵入者がっ !? 」
近衛兵
  「はっ、トンコウ副長の号令の下、各軍臨戦態勢に入りましてございます。
   敵は物凄い数で進入しているとのことです。」
利江
  ( 物凄い数・・・?  きっと戦闘員達だわ・・・・。 )
[神霊巫女]マーシャ
  「あい分かった。 ここの守備を怠るでないぞ。」
近衛兵
  「ははっ!」


[神霊巫女]マーシャ
  「利江ちゃん、驚かないのね・・・?」

 利江は遠目の視線で、相手を想像していた。

利江
  「え、えぇ・・・まぁ。」

[神霊巫女]マーシャ
  「利江ちゃんは知らないと思うけど、この空間、実は誰でも入れるような場所ではないの。
   入り口は我らの種族でないと開かない上、地上界とは陸地繋がりになってないの。
   だから過去に侵入者なんて居なかったのよ。」
利江
  「空間?・・・・繋がっていない・・・?」
[神霊巫女]マーシャ
  「そう、本来は次元の異なる空間なの。
   どの入り口から入ってきたか知らないけど、満月が近いからかもしれないわ。」
利江
  「満月・・・ですか?」
[神霊巫女]マーシャ
  「満月の日だけ、この空間と地上界が同じ空間と化すの。 その時に地上界と行き来が
   出来るのだけど・・・・。 満月以外の日に地上界の人間がここに入り込むなんて。」

利江
  「相手は人間であって、人間以上の能力を持っている人達だからかもしれません。」

[神霊巫女]マーシャ
  「侵入者が予想できるの?」
利江
  「予想ではありません。 想像でです。
   大群と近衛兵はおっしゃってました。 そんな行動を取れるのは大少林寺ではなく、
   私の良く知る別の人達だろうなと。」
[神霊巫女]マーシャ
  「相手をよく知っているの・・・?」
利江
  「一人一人全員ではありませんが。
   でも、大将格数人の人達とは、会話が無いまでも同じ場所に居合わせたことがありま
   すから。
         なんとなく・・・です。」

[神霊巫女]マーシャ
  「利江ちゃん、副長の所へ行きましょう。」

利江
  「相手の情報を教えるためにですか・・・?」
[神霊巫女]マーシャ
  「えぇそうよ。」
利江
  「お断りします。」
[神霊巫女]マーシャ
  「あなたのためよ。
   相手の情報を持っているとなれば、少しぐらい反抗しても処刑には至らずに済むことで
   しょう。 ここの人種には持っていない情報があることが判れば。」
利江
  「でも・・・・私はしゃべりません!」
[神霊巫女]マーシャ
  「それはそれ。
   利江ちゃんしか知らないことがある事を知らせればいいのよ。
   あとは好きになさい。 いいわね。」

 利江の手を握り、強引に部屋から連れ出すマーシャ。
 強引な拒否はしないながらも、足取りが重い利江。 少しブレーキぎみな歩調で付いて行く
 姿が映った。



  ~
    ~


 シュ シュ シュ シュっ!
                          シュ シュ シュ シュっ!
         シュ シュ シュ シュっ!
                     シュ シュ シュ シュっ!
 シュ シュ シュ シュっ!
                        シュ シュ シュ シュっ!
      シュ シュ シュ シュっ!
               シュ シュ シュ シュっ!


              ↓↓↓↓↓↓↓↓スコスコスコ↓↓↓↓↓↓↓↓
        ↓↓↓↓↓↓↓↓スコスコスコ↓↓↓↓↓↓↓↓
 ↓↓↓↓↓↓↓↓スコスコスコ↓↓↓↓↓↓↓↓

  『うわーーっ!』
    『うぐっ』
      『ぬぉっ』
 少し開けた野原では、物凄い数の矢が空から降り注いできていたっ!
 戦闘員達は、土軍兵の陥没する地面に気が行っており、上空の空軍兵の存在をおろそかにし
 ていた。
 容赦なく戦闘員を貫く空からの無数の矢っ!

黒鼠 三(サンクン)
  「おまえら、ぼーとしてんじゃねぇーーっ!
   こんな矢ぐらい振り払えるだろっ! 気合いれんかぁーーっ!」

 素早く降り注ぐ矢を手套で叩き落しながら叫ぶ 黒鼠 三(サンクン)。

 ドッカーーン\|/
                  ドッカーーン \|/             
          ドッカーーン\|/

                         \|/ ドッカーーン



炎_爆発01




 爆発と爆風で、次々に空中を舞う戦闘員達。

黒鼠 リーダー
  「自分達のことは自分達でなんとかしろよっ!
   そこまでは面倒みられんからなっ!」

 開けた野原の横に寝そべる神秘的にきらめく透き通った湖、竹林湖。
 その横で展開される空軍兵達と戦闘員達の攻防。
 空軍兵は上空、なす統べもない。

 そんな中、先頭を切るスペック-3の3人は難なく軍兵をなぎ倒し、後続の戦闘員達に道を
 空けている。
 そこへっ!

[水軍長](とう すいじゅ)
  「食らえっ、 水撃レーザーっ! 」 シュパっ シュパっ

 ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
   ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
     ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
      ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
       ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ


クラウス
  「おっとっと・・・。 今度は水てっぽうかよ。」

 素早い身のこなしで避けるクラウス達。

[水軍長](とう すいじゅ)
  「く・・・、
   なれば、水軍一斉射撃っ!  水砲バルカンっ!  打てっ!」




第261話 捉われた利江 -10 へ
(こんなんでおれ達に攻撃しているつもりかぁ~?)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月23日 16時05分57秒
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