カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
~ [神霊巫女]マーシャ 「でもね、私達のこの[力]、ここのために使わなくてはならないの。 勝手に自分達で決められないの。」 利江 「今まではどうだっかは判りません。 マーシャさんがそうおっしゃるのならそうだったのでしょう。 でも、私には私の生き方、人生があります。自分のことは自分で決めます。 たとえば長男、長女であれば、それはその境遇で最良で最善の方法を選ぶことはします。 わがままになんでも好きに・・・とは言いません。 ただ、この能力、ここで教わったり学んだりしたものではありません。 半ばおまけ? で付いてきたモノです。 ここでの決まりに従うつもりも意志もありません。ここの住人でもありませんから。」 キリっとした態度でマーシャに話す利江。 [神霊巫女]マーシャ 「・・・・利江ちゃん、偉いのね・・・・。 私なんかはここに連れてこられた時、「自然とここで生きて行くのだから、ここの慣わし に従わなくちゃいけないんだわ。」と自分に言い聞かせたものなの。 それに引き換え利江ちゃんは、その若さで自分の意志がしっかりとしているなんて。 なんだか羨ましいわ・・・。 今風の考えなのかしら? それともご両親がそのような教育を成されたのかしら?」 利江 「いいえ、自分で学びました。 それもこういち君から・・・・。 私は彼に会うまでは、怖がりで、気持ちもちっちゃくて、いつも親の言いなりでした。 でもこういち君は、[自分の道は自分で切り開く]そんな生き方を自らの行動で私に 教えてくれました。 それを自分で理解してからなんです。 こんなに強い意志で望めるようになったのは。」 [神霊巫女]マーシャ 「そう。 そのこういち・・・君? かしら、素敵な方なんですね。 私も一度お逢いしたいものだわ。」 利江 「普段は子供なんです (*^ ^* まるで♪ でも、いざとなると人が変わったようにしっかりしてるって言うか、目的意識をちゃんと 根底に持っているって言うか・・・・。 なんか非現実的なことでも、簡単にやってのけちゃうみたいな。 それを見て、私も勇気付けられるっていうのかなぁ。 私の元気の源なんです。」 [神霊巫女]マーシャ 「羨ましいわ・・・・。 私も若いときに戻りたくなってしまうわ・・・・。 利江ちゃんのその意志、聞かなかったことにする。 他言しないように。 特にここの関係者の前では口を開いちゃダメよ。 自分達の味方ではないと分ると最悪 は処刑されてしまうかもしれないから・・・・。」 利江 「わ・・・分りました・・・・・。」 渋々とうなずく利江。 と、そこへ。 近衛兵 「神霊巫女様~。神霊巫女様~~。」 扉の奥の廊下を走りながら近づく近衛兵の声が。 近衛兵 「神霊巫女様。」 [神霊巫女]マーシャ 「何事です、騒々しい・・・・。」 ドア越しに話をするマーシャ。 近衛兵 「申し上げます。 只今この空間内に、何者かが侵入し軍兵と交戦状態に入った模様ですっ!」 [神霊巫女]マーシャ 「この空間に侵入者がっ !? 」 近衛兵 「はっ、トンコウ副長の号令の下、各軍臨戦態勢に入りましてございます。 敵は物凄い数で進入しているとのことです。」 利江 ( 物凄い数・・・? きっと戦闘員達だわ・・・・。 ) [神霊巫女]マーシャ 「あい分かった。 ここの守備を怠るでないぞ。」 近衛兵 「ははっ!」 [神霊巫女]マーシャ 「利江ちゃん、驚かないのね・・・?」 利江は遠目の視線で、相手を想像していた。 利江 「え、えぇ・・・まぁ。」 [神霊巫女]マーシャ 「利江ちゃんは知らないと思うけど、この空間、実は誰でも入れるような場所ではないの。 入り口は我らの種族でないと開かない上、地上界とは陸地繋がりになってないの。 だから過去に侵入者なんて居なかったのよ。」 利江 「空間?・・・・繋がっていない・・・?」 [神霊巫女]マーシャ 「そう、本来は次元の異なる空間なの。 どの入り口から入ってきたか知らないけど、満月が近いからかもしれないわ。」 利江 「満月・・・ですか?」 [神霊巫女]マーシャ 「満月の日だけ、この空間と地上界が同じ空間と化すの。 その時に地上界と行き来が 出来るのだけど・・・・。 満月以外の日に地上界の人間がここに入り込むなんて。」 利江 「相手は人間であって、人間以上の能力を持っている人達だからかもしれません。」 [神霊巫女]マーシャ 「侵入者が予想できるの?」 利江 「予想ではありません。 想像でです。 大群と近衛兵はおっしゃってました。 そんな行動を取れるのは大少林寺ではなく、 私の良く知る別の人達だろうなと。」 [神霊巫女]マーシャ 「相手をよく知っているの・・・?」 利江 「一人一人全員ではありませんが。 でも、大将格数人の人達とは、会話が無いまでも同じ場所に居合わせたことがありま すから。 なんとなく・・・です。」 [神霊巫女]マーシャ 「利江ちゃん、副長の所へ行きましょう。」 利江 「相手の情報を教えるためにですか・・・?」 [神霊巫女]マーシャ 「えぇそうよ。」 利江 「お断りします。」 [神霊巫女]マーシャ 「あなたのためよ。 相手の情報を持っているとなれば、少しぐらい反抗しても処刑には至らずに済むことで しょう。 ここの人種には持っていない情報があることが判れば。」 利江 「でも・・・・私はしゃべりません!」 [神霊巫女]マーシャ 「それはそれ。 利江ちゃんしか知らないことがある事を知らせればいいのよ。 あとは好きになさい。 いいわね。」 利江の手を握り、強引に部屋から連れ出すマーシャ。 強引な拒否はしないながらも、足取りが重い利江。 少しブレーキぎみな歩調で付いて行く 姿が映った。 ~ ~ ~ シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! シュ シュ シュ シュっ! ↓↓↓↓↓↓↓↓スコスコスコ↓↓↓↓↓↓↓↓ ↓↓↓↓↓↓↓↓スコスコスコ↓↓↓↓↓↓↓↓ ↓↓↓↓↓↓↓↓スコスコスコ↓↓↓↓↓↓↓↓ 『うわーーっ!』 『うぐっ』 『ぬぉっ』 少し開けた野原では、物凄い数の矢が空から降り注いできていたっ! 戦闘員達は、土軍兵の陥没する地面に気が行っており、上空の空軍兵の存在をおろそかにし ていた。 容赦なく戦闘員を貫く空からの無数の矢っ! 黒鼠 三(サンクン) 「おまえら、ぼーとしてんじゃねぇーーっ! こんな矢ぐらい振り払えるだろっ! 気合いれんかぁーーっ!」 素早く降り注ぐ矢を手套で叩き落しながら叫ぶ 黒鼠 三(サンクン)。 ドッカーーン\|/ ドッカーーン \|/ ドッカーーン\|/ \|/ ドッカーーン 爆発と爆風で、次々に空中を舞う戦闘員達。 黒鼠 リーダー 「自分達のことは自分達でなんとかしろよっ! そこまでは面倒みられんからなっ!」 開けた野原の横に寝そべる神秘的にきらめく透き通った湖、竹林湖。 その横で展開される空軍兵達と戦闘員達の攻防。 空軍兵は上空、なす統べもない。 そんな中、先頭を切るスペック-3の3人は難なく軍兵をなぎ倒し、後続の戦闘員達に道を 空けている。 そこへっ! [水軍長](とう すいじゅ) 「食らえっ、 水撃レーザーっ! 」 シュパっ シュパっ ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ピシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ クラウス 「おっとっと・・・。 今度は水てっぽうかよ。」 素早い身のこなしで避けるクラウス達。 [水軍長](とう すいじゅ) 「く・・・、 なれば、水軍一斉射撃っ! 水砲バルカンっ! 打てっ!」 (こんなんでおれ達に攻撃しているつもりかぁ~?) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月23日 16時05分57秒
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