カテゴリ:第四章 4-364 ~ 420 話
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和恵姉さん 「おぉおぉ、居る居る~♪」 警察車両の 赤灯 がけたたましく深夜の街をにぎわしている。 ひっくり返った 自衛隊のトラックが散乱している。 そこへ黄色いスポーツカーが到着し、車を降りた4人と 一匹、彼らの目先には、先程の爆破現場の周囲に集結した、溢れんばかりのスペック戦闘員達 の姿が映った。 ゆうすけ 「姉さんすいません、まだ資料不足でやつらの狙いがどこにあるのか・・・。」 和恵姉さん 「いいわ、罠ならハマってあげても。」 リツコ 「そうしなければ、彼らの真意が掴めませんから。」 利江 「じゃ、私は小隊長さんたちの所に。」 タロ 「Coooo…」 ゆうすけ 「すいません、お二人には裏工作無く、正面からの乗り込みとなりますが・・・。」 和恵姉さん 「ワクワクするじゃない。」 リツコ 「大丈夫心配ないわ、任せてね。」 四人が、いつものインカムを装着する。 スペック-3戦闘員 キジュロ 「おい、こういちとやらを早く出せや。」 スペック戦闘員 『おぉ、はよ出せっ!』 半ば宴会のドンチャン騒ぎのような振る舞いの戦闘員達。 そこへ、 和恵姉さん 「夜中にうるさいわね。 まったく、子供と一緒。 ちょっとは静かに出来ないのっ !! 」 と、しゃべり終わる前に、目の前の横になったトラックを一蹴っ! ズコーーンっ★ 高架橋脇にたむろしていたスペック戦闘員の群れに、飛来したトラックが襲い掛かったっ! スペック戦闘員とは言え、まるで避けきれない速度でっ! \\ドッシャーーン// 石の壁にぶつかり、激しく粉々になるトラックっ! そして数多くのスペック戦闘員が下敷き となった! スペック-3戦闘員 キジュロ 「うぬっ !! 」 ( 戦闘員達の視線が一点に集中した ) 巻き起こる煙が収まると、そこには、シルバーの龍をあしらった紺色のチャイナのズッパっと 割れたスリットが風でなびき、そこから艶かしい生脚を横に出し、腕組みをした女性が立って いた。 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ジュリジュル、きさまは先程のっ!」 和恵姉さん 「あら、お元気そうね。」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ふん、あの程度ではビクともせんわ。」 和恵姉さん 「邪魔だから、退けただけだもの。」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ジュリジュル、強がりはそこまでだよ、お姉さん。 あんたじゃなく、こういちとかっつーガキを呼んだんだがな。」 和恵姉さん 「こういちなら今頃、いびきをかいて寝てると思うわ。」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「なら叩き起こして早く連れてこいよ。」 和恵姉さん 「おあいにく様。 こういちを必要としないので、起こさなかったの。 なぜこういちに会いたいのかしら・・・?」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ジュリジュル、そいつの強さを知っておきたいからな。 それに・・・ おっと、この先はまだしゃべれねーんだ。 ゆうすけ ( それに・・・? なんだこいつら、何か隠してやがる・・・。 ) お姉さん、おれ達にたてつくってんなら、まずはこいつらを相手にしてから言えや。 戦闘員どもっ、まずはこの姉ちゃんからだっ! 行けっ! 」 『おっしゃーー!』 『いくぜーーっ!』 『おりゃゃゃっ!』 座ってたむろ、、立ってたむろしていた数十人塊ずつのスペック戦闘員達の顔色が変わり、 待ってましたとばかりに一斉に和恵に向かって襲い掛かってきたっ! 和恵は腕を組んだままの姿勢だ。 集団がその和恵の近くまで押し寄せたその時! サッ リツコ 「姉さんを相手にするなんて、100万世紀早いわよっ!」 ===ズゴーーン 和恵の横からリツコが現れ、集団の先頭を走る男達に挨拶代わりの強烈な回し蹴りをお見舞い したっ! 『うわぁぁぁっ!』 『ぬわぁぁぁっ!』 ====== 彡ドサっ 彡ドサドサ 一振りで、5~6人が吹き飛んだっ! 受身なく路面に転がり、起き上がることができない。 それを見た前方から来る後続のスペック戦闘員達の行き足が次々と鈍る・・・。 『うっ・・・』 和恵姉さん 「一度にやり過ぎよ・・・。 もっと楽しまないと♪」 ( 腕を組んだまま漏らす ) スペック-3戦闘員 キジュロ 「なんだ、あの女もスゲーじゃねぇか・・・。」 自分も電車の上で蹴られていたことを既に忘れていたようだ。 リツコ 「私が相手になるわ。 さぁ、いらっしゃいっ!」 ピシっ と構えるリツコ。 自衛隊小隊長 「す、凄い!」 利江 「こんなものじゃないわ。 いくら数が多くても、あのお二人が相手だと相手は赤子同然だもの。」 自衛隊小隊長の横で、タロと一緒にいる利江。 ゆうすけ 「やつら、こういちの実力を知りたいと言っているが、本当の目的は別にありそうだ。 こういちを知っているのに、戦力がまるで軟弱・・・。 注意しないと。」 さらに少し離れた横に立つゆうすけ。 目線を戦場全体に配るなど、注意を怠らない。 タロが右の集団に顔を向けた。 『先方がマヌケなだけよぉっ!』 『このぉぉーーっ!』 側方からリツコに襲い掛かるスペック戦闘員の集団っ! リツコは顔だけをそちらに向けて睨みつけた。 そして雪崩れ込む集団に、軽く足をステ ップして横への蹴り、続いて後方に回り込んできた戦闘員に左の裏拳、続いて右手の平で 押すようにその隣の戦闘員への打撃、さらに軽いステップを踏んでの後方への蹴りと、 流れるようなフットワークの身のこなしで手套、パンチ、蹴りをお見舞いする。 『ゲホッ・・・』 『んぐ・・・』 『ぬぉ・・・』 『うわぁ・・・』 彡バタン 彡ドサ 彡ドダドタ リツコの周りいた戦闘員が、次々と倒れていく! さらに後方から襲い掛かる戦闘員達っ! だが・・・ 「ハイっ! ハイっ! ハイハイっ! タァーーっ!」 『ぐわッ・・・』 『うぐ・・・』 『うっ・・・』 『んぐ・・・』 『ぐほっ・・・』 彡バタン 彡ドサ 彡ドダドタ ===彡バサバサバサ 「ハイっハイっ! ヤー! ハイハイっ! オリャーーっ!」 『うぬっ・・・』 『んっ・・・』 『ぐわっ・・・』 『んぐ・・・』 『げほっ・・・』 彡バタバタ 彡ドサ 彡バタンバタン ===彡ドサっドサっドサっドサっ 回し蹴りなどの大技の時は、3~4人が同時に飛ばされているっ! 前蹴りにおいてもドミノ倒 しのように、後方の戦闘員も同時に飛ばされていたっ! あっと言う間に戦闘員の瓦礫の山が築かれていく。。。 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ジュルジュル、おい、あの女はなんだ・・・。 こいつが姉ちゃんか?」 いまひとつ情報があいまいなところを露呈している。 ゆうすけ ( こっちが姉ちゃんか? だと・・・? ) スペック戦闘員 「ギジュロ様、どちらかが姉さんで、もう一方はスペック3のリツコのはずです。」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ジュルジュル、そういやそんな話もあったな。」 ゆうすけ ( けっ、ただあいつの頭が弱いだけか・・・。 やつらが知らないはずがないからな・・・。 ) 「ハイっ! ハイっ! ハイハイっ! タァーーっ!」 『ぐわッ・・・』 『うぐ・・・』 『うっ・・・』 『んぐ・・・』 『ぐほっ・・・』 彡バタン 彡ドサ 彡ドダドタ ===彡バサバサバサ -つづく- (少し甘いわ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月08日 11時14分06秒
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