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テーマ:「必殺仕事人」といえば?(14)
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俳優・藤田まことさんが亡くなりました。
何か…「一時代」がどんどん過ぎていくんだな~… 藤田まことさん、といえば『必殺仕事人』の世代でございます、私。 中村主水、大好きでした。 『必殺』シリーズは、時事ネタ相当扱ってたと記憶していますが、 「無責任役人」と呼ばれたり、「マドギワ役人」と呼ばれたり… ともかく働く気もなきゃ銭もない、全くやる気がございません。 家庭では妻と姑に完全にノシイカにされた「ムコ殿」。 出世に縁もなきゃ、袖の下も平気でもらう。 『大岡越前』『江戸を斬る』で培われた、熱血だったり正義漢だったり、そういう奉行所役人のイメージをボロクソにぶっ壊したキャラクター。 殉職?とんでもない!死ぬくらいなら尻尾巻きますがな! そんな主水の裏の顔…「俺たちゃ善意で“仕事”してんじゃねぇ、銭だ」と平気で言い放つ、ニヒルな一面もありました。 その“仕事”で稼いだ金は、こっそり床下に壺貯金してあったり… 子供ながらに、「すげーキャラクターだ」と思ってました。 そして、「すげー役者だ」と思ったのは、やはり『はぐれ刑事純情派』のヤッさんを見てからでした。 主水も人情味のないキャラクターではありませんでしたが、ヤッさんは人情で事件に向かっていく。人情派刑事ドラマのハシリでした。 本当に、「味」で芝居をする人だな~、と思ってました。 「すごい人だ」と思ったのは、『剣客商売』。 旧作を知っている人は、中村又五郎の秋山小兵衛に勝るものはない、と言うかもしれません。ですが、又五郎さんはそもそも「モデル」なのです。そして、歌舞伎役者です。「自分」をモデルにしたキャラクターを演じきるのは、それは大変だったでしょうが、そもそもイメージを表現するには適任すぎる役者です。 藤田さんを「凄い」と思ったのは、あの秋山小兵衛を「藤田まこと」に引き寄せてしまったことでした。 老いても粋、楽隠居でありながら只者ではないと思わせる、そういう小兵衛像を、 何やら得体の知れない爺さんにアレンジしてしまった。 又五郎を追わない、新たな秋山小兵衛が生まれた、と思いました。 『藤田まことファン』ではないので、これ以上語れませんが(笑)。 妖しい俳優さんだったな~。 1人の「時代役者」だったと、改めて思います。 ご冥福をお祈りいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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