The Battle of Giants 3 ~角界の夜明け!?~
一昨日の続きです。相撲人気の低下が話題になり始めて、どの位だろうか。1990年代前半の若貴兄弟の人気をピークに、相撲人気は下降線をたどる一方だろうことは想像できる。人気が下降すれば、相撲愛好者の底辺も少なくなり、それに付随して、大相撲のレベルも下降せざるを得ない。そして、現代の日本は大相撲のレベルを保持するには、豊かになりすぎたように感じる。修学旅行で、水着を着て大浴場に入る子供がいるという。そんな時代に、マワシで相撲をとることを、すすんでやりたがる子供がどれだけいるだろうか。男性が女性の様に、肌を気に掛けたり、眉毛を整える時代に、太ることが仕事である相撲取りに、何人の青年がなりたいと思うのだろうか。子供一人に鍵付き、テレビ付きの子供部屋を与える時代に、誰が、厳しい練習、仕来り、縦割り社会の相撲部屋に入りたいと思うだろうか。1992年、若貴時代をピークに、減り続けている新卒入門者は、当時の151名から、昨年は半分以下の70名の入門者になったという。その13年前の半分以下の数の相撲取りが、10年後、13年前と同じ相撲のレベルを保てるかといえば、どう考えても難しい話である。30年後、50年後はどうだろうか?余程、魅力的で力強い力士があらわれて、一時的に相撲人気が回復したとしても、現状の保守的な日本相撲協会のままでは、相撲の技術的レベルが、下降の一途を辿ることことは明白である。どこの新聞のウエブサイトかは忘れてしまったのだが、相撲人気に危機感を持つ、アマ側の日本相撲連盟が中学生用に「相撲パンツ」(マワシの下にはくスパッツ)を導入することにしたという記事を見た。これに対し、プロ側の日本相撲協会は、「国技館の土俵には上げない」と拒否反応を示しており、プロアマの対立もまた、相撲人気復活への障害になっているかもしれないという記事だ。そして、この記事を読んだときに目に入ったのが、前述した、相撲パンツを導入することを(中学生に対して)決定し、日本相撲の改革に積極的な、アマ側の日本相撲連盟の副会長(日大相撲部監督)の、田中英寿氏の名前だ。というのは、田中氏は、あのニューヨークで行われた、Battle of Giants の国際相撲連盟(The International Sumo Federation)のPresident, Hidetoshi Tanaka と同一人物である可能性が高いのだ。(確認してないので、言い切れないけど、多分そうだよね。)そこで、前回の私の日記に、「他国からの相撲レスラー(これは私の偏見なのだろうか?あの大げさなジェスチャーや、十字を切ってお祈りしている姿をみてると、力士だとか、相撲取りというより、相撲レスラーの方がしっくりくるような気がしてしまう。)の姿の向こう側に、それぞれの地域で、一緒に練習している仲間や、指導者の姿が見える」と書いたが、その指導者というのは、この、アマ側の日本相撲連盟の関係者であるということが推測できる。そして、ここでも、前述の記事にもある、日本相撲の改革に積極的なアマ側の日本相撲連盟が、日本国外にも相撲の底辺を広げようと積極的に活動しているだろうことも。しかし、こう書くと、専ら、アマ側が改革に柔軟で積極的で、プロ側の日本相撲協会は、保守的すぎるという、印象を与えてしまうかもしれないが、実を言うと、先日のニューヨークでの、Battle of Giantsの取り組みを、逐一英語で解説していたのは、日本相撲協会の武蔵丸親方であったし、土俵のまわりで、審判委員(物言いを付けたりする人)をしている4名のうち2名は大相撲の関取を引退した人たちのようだった。(あまり、アップにならなかったので、誰かはわからかったのだけれど、見覚えのある人だったのです)つまり、プロ側も、アマ側の活動に協力しているということが窺えるのである。つづく...長くなってしまったので、もう一回続けます。次回こそ、終わらせたいと思います。ではまた