カビは経口、吸入、経皮によってヒトの健康に影響を与えています。
(例えば、食品分野では、カビが生えた食品を食べることによって、慢性中毒や、発ガンするなど)
カビが原因となる疾患には、以下のようなものがあります。
■ 真菌症
真菌症には、表在性のものと深在性のものがあります。
表在性真菌症
皮膚から侵入して病変を起こします。
・皮膚糸状菌症(白癬)
・表在性粘膜カンジダ症
・スポロトリコーシス
深在性真菌症
呼吸や経口で体内に侵入して障害を及ぼします。
・クリプトコッカス症
・深在性粘膜カンジダ症
・アスペルギルス症
これらはアレルギー反応からではなく、カビ(真菌)自体が原因となって感染症を引き起こします。
カビによる感染症は、そのほとんどが病気や何らかの理由で免疫力が低下している人に感染し
ます。このような感染を日和見感染といいます。
■ マイコトキシン中毒症
マイコトキシンとは、真菌が生産する毒素のことをいい、主にアスペルギルス属のトキシン、ペニ
シリウム属のトキシン、フザリウム属のトキシンがあります。
【主なマイコトキシン】
・アフラトキシン
・オクラトキシン
・トリコテセン系
■ 真菌過敏症
空中浮遊している真菌の胞子が抗原となって、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、
蕁麻疹(じんましん)、アレルギー性皮膚炎、過敏性肺炎などを引き起こします。