「絶対に存在していなければならないものだ !」
閻魔天はその信念のもとに、
システムのどこかに隠されている未来をさがしました。
2回目のターン時間も、終わりを迎えようとしていた時で神々の世界も戦闘神となった神が軍勢を従えて天界の統治を目指し、本格的な戦略を立て始めている時でした。
閻魔天はこの神々の戦いには一切加担せずに、その戦の波から離れ、一人でこの一連の流れを納める方法を探し続けていました。
そうしている内に、次に気付いたのは月と海の関わりでした。人と人とが結びつく時に見られるとても細かい周波がこの月と海とでも同じように交されていたのです。
「結び付いている… 星にも自我があるというのか…?」
太陽の光を受けた月の光が、周波に添って海面に届くと、その月の光が反射する極に
釣針で釣り上げた魚のように、水面から電気をもつ原子が大量に発生し、波と波の間で次々と月の光を反射させ電気をもつ原子の発生を促しているかのような働きを見せたのです。
そして月に流れ込んだ闇の魂は射光の速度に伴い、光の周りをらせん状に回りながら、
この地球に降りてきて、その光に促され海面から飛び出してきた電気をもつ原子が光に附随した闇の力に触れると二つに分かれ、この二つに分かれた原子が
魂の質量と同等の量を光から切り離すように闇の魂を包み込み、そのままの状態で又元の原子へと結合しました。
その直後、何らかのガスが発生したかのように少し膨張し、浮上しながら移動を始めるが、
その間も闇の魂を伴った月の射光をあびて、その光をうければうける程、闇の魂を取りこみ膨張した原子は元の大きさへと戻っていった。
そして更に、光を受ける事で、外郭に膜のようなものをつくりだし、
まるで自らを守る為の強化を行っているようにも見えたのでした。
![36287-5](https://image.space.rakuten.co.jp/lg01/74/0000611174/83/imgd985a3ffzik9zj.jpeg)
「これは…… 月の光が、海水より電気を帯びた原子を引き寄せ、闇の力を気体の1つへと
変換させている……
大気…か…まさか、この星(地球)の空気体積の五分の四も占めている気体が、
人を形成するエネルギー源だとでも言っているのか……」
「……どういうことなのだ…始めのターン時間でシステムにおいて排除された時差は、
人間の遺伝子プログラムに組み込まれた。
だがその後それが変化を起こす力だと解り、我々はあえてそれを闇の混沌から守る為に
7つに分けた 「魂」 を創り出した……
それが時間を迫ってこの星(地球)のもつ働きで自然浄化され、新たな魂を……
いや、新たな人を生みだす源を創っている……
しかし、それでは矛盾が生じる……
始めの時間のターンから、この生命の誕生する星はプログラムされているが、システムの記録において時差の発生など記されていなかった。
だが時差が生じ混沌の力となった……
なのにこの星は、混沌となる時差の源を人間が誕生する以前より生み出しているということになる……
元より生じていたものが何故記録されていないのだ……」
「!!! 防御プログラムではなく、循環プログラムか!」
「そうだ絶対にそうだ中枢システムの循環プログラムの中だ!!わしらが勝手に守る為の防御手段だけだと、思い込んでいたんだ……」
「もっと大きな流れのデータがあるはずだ。・・・星だ・・星の意識・・・宇宙座標・・・」
閻魔天は拡大なマクロの宇宙データから浄化の力をもつ目に見えない小さなミクロの原子データの小宇宙を学んで、今いる魂の器であるシステムよりも更に大きなシステムの存在に気づいたのでした。
それは、星の想いが記された未来プログラム・・・・
つづく![星 星](//plaza.jp.rakuten-static.com/img/user/emoji/a014.gif)