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テーマ:私のイギリス生活(443)
カテゴリ:ホスピス・緩和ケア
仕事復帰して一ヶ月ほど。
まだまだ、本調子にはならないくろすけ。 イギリスで緩和の仕事に携わる。したいことをしているはず。 だけどねー。 たまに、もやもやすることがある。 基本的に、まだ言葉が不十分だと思うことが多い。これば日々精進することしかできないし、それをカバーできるようにがんばっているつもりだ。でも、それでも自分の中に引っ込む気持ちがあるのだろう、日本にいるときのような対応をしていないと思うことがある。 そして、なんだか自分が充分な事をしていないような気になってしまうのだな。 そして、日英の差というか相変わらずすごいなー自分にはできないなぁと思うこと。「今忙しいからできない」と患者さんに言い切れること。 まあ、その言い方にもよるんだけどね。日本でも今、これをしているから後で行きます、ということはもちろんあった。優先度とかあるしねぇ。でも、今の職場で聞く「忙しいから」というのはちょっとまた違うような…。 産休から復帰してなんだかちょっとギスギスしたものを感じる職場。なんせスタッフ不足。とはいえ、19床(満床にはならないなぁ、ここのとこ10~12床稼動)で看護士三人、HCA四人か三人をキープしているのだけど。それはエージェント込み。常勤のスタッフの病欠やら有休が多く、毎日勤務表とにらめっこしている。 普段、病棟にまわってこないシスターナースが勤務に入ったり、高い派遣ナースを利用しているものの、ピークが落ちつげはもちろんお茶しておしゃべりする時間がある。それは日本の忙しいというのとは比べられないのね。ま、勤務時間も12時間なのでペース配分しないとやっていられないのも事実だ。 ただ、なんだか時々患者さんと綱引きしているように見えるのね。パワーゲーム。 もちろん、みんなペインコントロール完璧!!にできているわけではない。時に、よく頓用を使用する人がいる。たいてい、実際に身体的な部分だけでなく、トータルペインとすぐ言ってしまうけど心の部分も大きい。 ちょうど退院した方なのだが、彼女のコントロールは難しかった。そして、頓用をリクエストする。が、それが彼女の薬に対する依存だと、「まただよ」「見てごらん、一人でいるときは平気なのにご主人が来るとすぐ言ってくる」などの言葉をスタッフから引き出すことが多かった。ターミナル期でなく一ヶ月くらい入院していると段々スタッフの対応が「またー?」みたいな感じになることが多くてちょっとどうかと思う。 イギリスでは在宅ケアが充実しているのもありホスピスでは入院期間が短い。または、家からナーシングホームへの接続になっていることも多い。だから、一ヶ月以上いる人はまれ。昔、日本で六ヶ月くらい入院していた人がいる(緩和ではレアケースだ)といったらすんごく驚かれた。 ともあれ、そういう雰囲気って居心地が悪い。 そして、昨今やたらおおい薬関係のインシデント。イギリスの投薬のときにはひとつひとつの薬品の名前・用量・時間の書いてある指示書に一つ一つ自筆のサインをする。一見、簡単なことなのだけど。サイン忘れのミス、とか多い。投薬忘れ、用量ちがいなどはもちろんのこと、その記入忘れもインシデントレポートものなのだ(汗)まあ、内情のところ、みつけたら連絡してくれて確認後記入してくれたりすることもある。でも、主任クラスの人だとレポート。忘れなきゃいい、ミスしなけりゃいいのだけどなんだか、ピリピリした雰囲気があるのは否めない。 日本でいたときのインシデント・アクシデントへの対応。同じように何かあればレポートして改善策を考えようというものだったけど、なんだろう?何かが違う。改善への取り組み方、姿勢の差というか…。人は完璧ではないから、自分もミスするかもしれない、みんなで改善・解決策を考えよう!!というのはまれだなぁ。「自分知らないし」「関わってないし」みたいなムードが多い。これまたスタッフの顔ぶれによるんだけど、面倒なことには関わらないのね。 上の人はHCA減らしてナースを勤務に多く配置するようにしているけど、その分動くナース・動かないナースの差がでてくるような。 そんな動かないナース代表と今日は勤務。何度か「don't want to take risk,don't want to take respoinsibility」を聞いてイライラ。もーぇぇわ、たのまんちゅうのっ!!という気分になってくる。彼女、人見てそういう対応変えてるからね。足元見られてます(涙) その上、薬剤師が麻薬の処理に来たときに退院した患者さんの麻薬記録のミス発見。その追跡に時間が大幅にとられた。日勤ナースため息よ…。紛失ではなく、記録ミスだったのだが関わっていたのが主任クラスばかりだったので、見つけた平ナースチームは複雑な気持ち…。 そんな勤務の終わった後、チビたちのかわいい顔見るとしみじみ癒されるわぁ…。君たちがいてくれてマミーはうれしいよぉ。君たちのためにもがんばるわね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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