風うた日記

素敵な出会いがありました



ランチの最後にお一人でみえた女性
「この辺は随分様変わりしましたね」



「何年ぐらい前にいらっしゃったんですか？」
その女性は１２年ほど前に大学時代６年間この街で暮らしたそうです



ご主人の出張に便乗して瀬戸内海近くの町から
大学時代の思い出が詰まってるこの場所に戻ってきたのです



自分が暮らした足跡を辿るように
アーケード街を歩き通いなれたお店を捜してきました



うちの店は当時付き合ってた彼と
クリスマスを過ごした素敵な思い出がある特別な場所



大学を卒業してご自分の故郷に戻ってしばらくの間
この街が恋しくて毎晩泣いたこと
テレビの旅番組でこの地が紹介されても絶対に見なかった
それはまた戻りたくてたまらなくなるから
学生時代の彼の思い出があるからではなく
この街が大好きだったから
今でもここに住みたいくらいなんだ・・・



そんなことを話してくれました




私の東京に嫁いだ姉が抱いてる望郷の念と重なります
離れていて初めて分かる故郷の良さ
姉は映画「解夏」「精霊流し」などこの地を舞台に描いた映画を観ては大泣きしちゃう
それは映画のストーリーに感動するだけでなく
懐かしい街並み・高台から見下ろす風景
自分が住んでいた時とリンクして
この街が好きだったんだって改めて感じると言う姉




そのことを女性に伝えると
聞いてるだけで彼女の目にも涙が溢れてしまいました
彼女もまた同じような想いを抱いてるんですね





１２年も時が経てば
変わり果てた街並みもあります
「私の懐かしいと思える場所をこれからまた歩いて回ります」





この地に住んで２０数年
住んでると気付かないこの地の良いところ
四季折々に大事に受け継がれてる伝統ある行事の数々
土地柄の良さ
観光客が多いせいか親切な人々
異国情緒に溢れた街並み・・・





今日出会った女性から改めて教えてもらいました




今頃夜景の素晴らしさで有名な山に登っていることでしょう



月日が流れても
こうして昔暮らしてた街に
あの頃の想いを胸に訪ねてくる人
その時間に過ごしたことのある
私たちの店が変わりなくこの場所にあるということも
きっと嬉しいことなんだろうなっと思うと
長い間頑張って続けてやってきたことに
少しだけ自信を感じることができました





明日もこれからも頑張らなくちゃね