テーマ:趣味の英語(406)
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早いもので今年の正倉院展も明後日で最終日、ご紹介しようと思いつつ、遅筆の極み、今日になってしまいました。
正倉院展は昭和21年(1946年)の秋に第1回の展覧会が始まったそうです。昭和21年といえば敗戦の翌年、人々の生活はまだ混乱の中にありました。にもかかわらず、僅か22日間の会期に15万の人が押し寄せたというのですから、傷ついた日本人の心を癒すものがあったのでしょう。以来秋の公開が恒例となり今年で56回目となります。(単純計算でいくと、3年開催されていない年があります。事情をご存知の方がいらしたら、教えてください) 正倉院に伝わる宝物は約9000点。そのうち一回の展覧会で展示されるのは100点にも及びませんので、単純計算だと100回で一巡。もっとも展示できる状態の物は限られているので、同じものが出陳されることもありますが、復元修理などによって新たに出陳される宝物もあり、毎年内容が変わります。螺鈿の装飾が美しい琵琶や、裏面の装飾が繊細な鏡などは毎年最低1点ずつは出展されます。伎楽面や裂地(きれじ)、古文書なども毎年出展されますが、その年のテーマというのも感じます。今年は楽器が多かったように思います。 琵琶は桿撥画といって、撥(ばち)が当る部分の皮に山水画が描かれたものが出展されていました。尺八や笙、七弦楽器(琴に似た楽器)、槽箜篌(そうのくご)と呼ばれる竪琴などが出展されていました。槽箜篌は復元修理をされていましたが、ハープを連想させる大きなものでした。楽器の中では、磁鼓(じこ)と呼ばれる三彩、つまり陶器の楽器が珍しいと思いました。鼓の形をしており、実際、鼓として使われたようです。もともと、三彩陶器は壷や鉢、皿が多く、私も初め壷だと思いました。三彩の楽器はこれが唯一のものだそうです。 第56回正倉院展:"The 56th Annual Exhibition of Shoso-in Treasures" 奈良国立博物館:Nara National Museum 琵琶:Biwa(Lute) 尺八:Shakuhachi(Bamboo Fluto) 笙:Sho(Mouth Organ) 七弦楽器:Seven-Stringed Instrument 箜篌:Kugo(Harp) 磁鼓:Ceramic Tsuzumi(Hourglass-Shaped Drum) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
November 14, 2004 05:44:05 PM
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