やさしい暮らし~ねことお昼寝~

2005/02/02(水)12:47

タロの想い出【出会い】

ねこばなし(387)

昨日はロンの12回目の誕生日であったが、 毎年タロのことを強く思い出す。 タロはくるんがはじめて自分の責任で預かった小さな命だった。 13年前の6月も終わろうとしていた暑い日。 当時転職を考えていたくるんは事務系の技能講習に通っていた。 その日も講習を終え家路を急いでいた(とにかく暑かったのだ^_^;) すると前方になにやら白い物体が転がっていた。 「ネズミの死骸!?」 一瞬ひいたが、そこはあまり人が通らないとはいえ歩道のど真ん中だ。 生き物である事には間違いなさそうであるがピクリとも動かない。 なぜか放って置けなくて恐る恐る近づいてみた。 突然その物体がムクッと顔を上げた。 仔猫だ!! 目が合った。 そしてまたぐったりと頭を地面に置いた。 無意識に仔猫を抱き上げ歩き出していた。 家まであと20メートルという距離まで近づいた時仔猫が暴れ出した。 教材も持っていたので取り合えず地面に降ろしたら タタタッと車庫に停めてあった車の陰に逃げ込んでしまった。 どこにそんな力が残っていたのか…。 うずくまって動かなくなっている様子だったので連れ戻そうとしたが そこは印刷会社の敷地内だ。ヒヤヒヤ…^_^; と、そこへ窓からこちらを見ていたその会社の人が出てきた。 怒られるかな~。 「どうしたの?」50代前半くらいの男性。 「猫を保護しようとしているんですけど車の陰に…」くるん。 「どれどれ」 そのオジさんは車の後ろに潜りこんで仔猫を抱いて戻ってきた。 「あ~、この仔知ってるよ」 数ヶ月前に引っ越した家族が猫を捨てていった。 その時すでにお腹が大きかったそうだ。 しばらくしてその母猫が2、3匹の仔猫を連れている姿を見かけ なんとその印刷会社の人達がたまに餌を与えていたらしい。 しばらく母猫も仔猫も見かけなかったから心配していたそうだ。 「おねぇさん、その仔もらってくれるの!?」 オジさんは目をきらきらさせてくるんを見ている。 実はこの時くるん自身そんな事は考えてもいなかった。 「でも、今住んでいるマンションペット不可なんです…」 「どこ?」 斜向かいにあるマンションを指差した。 「あぁ、あそこのマンションは大丈夫だよ。分譲賃貸でしょ。けっこう飼ってるよ。」 ・・・確かによく見かける。 同意したのかはっきりとは覚えていないが いつのまにかくるんが飼うことに決まったようだ。はて…? するとそのオジさんは目の前にあったペット美容室の中に入っていき トリマーの若い女性を呼んできた。 「このおねぇさんがこの仔飼ってくれるって!」 くるんが拾ったこの物体はどうやらこの辺りではけっこうな人気者だったらしい。 猫を飼うのは初めてだといったら、爪を切ってくれてとりあえずの猫砂と ノミ除けの首輪まで持たせてくれた。 部屋に戻って猫砂を用意し、買ってきた猫缶を皿に盛った。 しかし仔猫は怯えているのか弱りきっているのか タオルの上に横たわって動かない。 はっきり言って途方にくれていた。。。

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