マイペンライ

2004/10/29(金)07:53

財政赤字から見るアメリカの衰退?

世界あれこれ(81)

戦争という金食い虫 戦争というのは金食い虫のために財政に悪影響を与えます、太平洋戦争のときには予算の大部分が軍事意に使われていた、それは日本だけではなくアメリカの場合も同じだ。アメリカが昭和19年に使った軍事費はそれから30年以上たったベトナム戦争後の1976年まで抜かれることはなかった、 湾岸戦争のときも前年までは冷戦の終結により順調にアメリカの軍事予算が減っていました。前年度の3001億ドルから3197億ドルと196億ドルも予算が増えてしまいました。 太平洋戦争のときのアメリカの財政はひどく1944年には収入が437億ドルなのに対して支出が913億ドルと歳出が歳入の倍以上も占めており今の日本よりもひどい財政状態だった、 3年後には軍事費も減って黒字財政となりました、 双子の赤字と米財政の苦境 アメリカ経済が双子の赤字といわれて騒がれたときがあった、レーガンは急速に悪化していた財政をカーター大統領から引継いだ。レーガンがとった基本的な政策は大幅な減税と軍事費の増強である、そのためにアメリカの財政赤字が急速に増えだした、レーガンが就任した1981年度の財政赤字は789億ドルだったにもかかわらず4年後の1985年には2123億ドルの財政赤字と2,5倍もの財政赤字に拡大してしまいました、 急速に増えた財政赤字の原因には減税だけではなく軍事費の拡張も原因となっている、 81年には1580億ドルだった財政赤字が4年後の85年には2531億ドルまで951億ドルも急激に増えてしまいました。軍事費により財政赤字が悪化した要因ともなっています、 財政赤字だけではなく貿易赤字もひどく双子の赤字とアメリカは言われていました、この頃はアメリカは双子の赤字により金利の上昇へとつながっていきました。 この頃は米国の双子の赤字(財政と貿易)の累積が国内の資金需要を逼迫させ、異常な高金利を生んでいました。その高金利を目当てに海外から外国資本が流入しドル高を招き、それが米国の輸出競争力を阻害し、国際収支の赤字がますます累積し、85年には世界最大の債務国に転落した。これがドルに対する不信を募らせドル暴落に危機に直面した。これが世界経済に悪影響を及ぼすことを心配したG5(日米独英仏)は、85年9月ニュ-ヨ-クのプラザ・ホテルでドルの協調的切り下げに合意し、穏やかなドル高是正を図ろうとしました。プラザ合意においてドル安へと動いたことで、輸出に有利な展開となりました。しかしこのドル高修正は期待していた貿易赤字の縮小をもたらすどころか増加を続いた。ドル安による悪循環は、さらなるドルの下落を招きインフレ率まで上昇してくる。87年のG7を受けてドルの為替は安定したものの、「双子の赤字」の改善の兆しが見られないことなどから、再びドルは下落してしまい一時減った財政赤字もまた増えてきてしまいました。 軍事費削減による復活 アメリカは1992年には3000億ドル近くの財政赤字をしてしまいました。しかしそこからは財政が回復しています、なぜ財政が回復したのかといえば増税と軍事費の削減という2つのことに成功したからです、

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る