かちょー。のエンジンスタート5分前です！

こちらの国では、銀行や信販会社から自宅にカードが届いても、すぐに使用を開始する事はできません。必ず使用前に一度、本人がコールセンターに電話して、そのカードの使用を開始させなくてはならないのです。(これをActivateといいます。)
代理人ではNGなので、言葉の壁がある我々にとっては、このシステムはちょっと「鬼門」になっています。めんどくさいですね。




今日オフィスに、和食レストランシェフのY君と、奥様のKちゃんの日本人夫婦がやってきました。
先日作ったKちゃんのキャッシュカードが届いたので、Activateするのを手伝って欲しいとの事。


いやー、でも代理人が電話しても素っ気なく「ご本人としか話せません」って言われるだけだからなぁ、って思っていたところ、旦那のY君がすかさず、


「大丈夫。かちょー。にうちの奥さんになりきってもらえばいいですから。」

あんた、そんな無茶苦茶な・・・
と思いましたが、まぁなんとかなるさ、っていう事で、とにかくおいらが「Kちゃんとして」コールセンターに電話する事になりました。

できるだけソフトな言い回しで、　

「あのぅ、My name is Kって言うんですけどぉ、アタシのキャッシュカードをActivateしたいんですけどぉ。」

と切り出すと、オペレーターも、

「OKよ。じゃああなたのカード番号と、生年月日を言ってね」と、あっさり騙された様子。

まぁ彼女らにして見れば、電話口の日本人なんて、男か女かわかりゃしないですもんね。だからおいらも安心して会話を続けました。

 オペレーターが、「この口座はジョイント(共同名義)になってるわね。もうひとりの名前を言ってみて。」と言うので、おいらも調子に乗って、

 「あぁ、アタシのHusbandは、Yって言うのよ。オホホのホ」

 と、恥じらいのある新妻を演じてみせました。

 程なくオペレーターが、　「OK。じゃあたった今、あなたのカードはActivateされたわ。この暗証番号は他人に知られないように気をつけてね。」と言って無事完了。

きっとこのオペレーター、「この女随分野太い声だったわ」、と思っていたに違いありませんが、とにかく無事に手続を済ませる事が出来ました。

会社では何でも屋さんのおいら達駐在員。

これしきの事が出来なくてはこの仕事は務まりませんことよ。ホホホ