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カテゴリ:普通の日記
ギギネブラは気持ち悪い。 先日、友人から貰った時計が壊れたという話を書いたと思う。それ以来ずっとつけている。そんな生活が2年ほど続いたせいだろうか、外出する時には時計をつけていないと落ち着かないようになってしまった。好きなタイミングで時間を確認出来ないことは不便だと感じるようにもなった。 しかしその時計が壊れてしまった。まぁ壊れたとは言ってもただ電池がなくなっただけだ。近所の時計屋に持って行ってもメーカー送りになるということで、すぐには直せないと言われてしまった。以前に壊れた際には時計専門店に持っていって直して貰った為、或いはその時計が専門的な技術ではないと直せないような代物だと思い込んでいたのだが…どうやらそうではないことがわかった。今回はそんな話。 結局、その時計を直す為に電車で30分のところまで行くことになった。丁度家に備蓄していたお香がなくなりかけていたこともあって、ついでに買い足す意味も込めて足を伸ばすことにしたのだ。久し振りの休日だし、遠出するのも悪くない。 その時計屋を紹介してくれたのは職場にいる先輩だった。その先輩はその街近辺に住んでいるらしく、街の施設についても詳しいようだった。ものは相談と尋ねてみたのだが、あっさりといい時計屋があると言ってくれた。なのでそこへ行くことにしたわけだ。 いざ着いてみると、まず驚いたのは店の規模だった。店と呼ぶのにも少しばかり抵抗があるような佇まい。畳で言えば2畳程のスペースにところ狭しと時計が並べられているような…なんと形容していいのかわからないお店だった。私が店に着いた時には既に数人のお客さんが並んでおり、繁盛している様相を呈していた。なるほど、腕のいい時計屋だからこそ毎日こうしてお客さんが絶えないのだなと感じたものだった。 私の番になり、止まってしまった時計を渡すと、店主は大きな声で「10分くらいで直しますよ」と言いながら笑っていた。流石に腕のいい時計屋は違うというものだ。10分後には、見違えるほど元気になった時計の姿があった。満足して私は帰路に着くことにした。 と、 まぁここまでならば普通の話で終わるのだが、帰りの電車の中でふと思った。近くのホームセンターに持っていった時に門前払いを喰らったあの時の言葉を私は思い出していた。 「専門的な時計だからメーカー送りになります。」 専門…的…? 見る人が見れば10分で直せるものが? 器用貧乏という言葉がある。色々な分野について心得はあるものの、エキスパートには程遠いというような事象を指す言葉だ。つまりはそういうこと。時計を扱うお店でありながら、そのような簡単な仕事も出来ない。時計を直すと堂々と言いながらも、結局は私の時計程度を直すことも出来ない。浅い水準を満遍なく扱おうとするからニーズに応えられない。ならばどのような時計であれば直すことが出来るのか、疑問に感じざるをえなかった。どの分野もエキスパートになれとは言わないが、少なくとも最低限のことはやるべきではないだろうか? 広大な土地を有して物を売っているお店の修繕クオリティが、2畳程の時計屋の修繕クオリティに勝てないなんて…世も末だと感じた出来事だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 10, 2010 10:22:32 PM
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