京観深々

2011/01/24(月)19:37

二人のカーン

 サッカーのドイツ代表にカーンというゴール キーパーがいました。2002年の日韓ワールド カップの時には、ドイツ準優勝の立役者と言っ ても良いほどの働きをした選手でした。 日本人にもお馴染みでした。ベッカムがあの 甘いマスクで日本のファンを虜にしましたので 少し影が薄くなってはいましたが、あの闘争心 溢れる個性的な顔はまだまだ記憶に新しい気が します。 昨日、聖護院門跡に団体でお参りに行ってきま したが、数多くの不動明王がズラリと一堂に 拝観できる珍しいお寺です。そして、不動尊の 種字(しゅじ)もやはり「カーン」。 そういえば、ドイツのカーンも忿怒相でしたね。 東西を問わず、どこか相通じるところがある様 な気がしてなりません。でもお不動さんもカー ンも好き好んで、あのような表情をしているわ けではなく、守るべきものを守り通そうという 必死の形相なのでしょう。お不動さんは困って いる人達や行に打ち込んでいる人達を守らんが ため。カーンも任されたゴールを守らんがため なのです。 サッカーアジアカップが酣(たけなわ)なので もうひとつ。もう随分と前になりますが、日韓 大会から更に遡ること8年前。米国大会のヒー ローがイタリアのロベルト・バッジョでした。 スタイリッシュなハンサム系の人気選手でした。 この時もやはり決勝でブラジルに敗れ、準優勝 だったのですが、決勝トーナメントだったか、 或いは予選リーグだったか?忘れましたが、 新聞のスポーツ欄に「二人のバッジョ!大活躍」 というような見出しがあったのをなぜか、未だ によく思い出します。おそらくバッジョという 名の選手がもう一人いて、本家に負けない位の 活躍をしたのでしょうね。 「ふたりのバッジョ!」という言葉が聖護院に 来た時にリンクするのです。聖護院には二人の バッジョならぬ、御ふた方の重文のお不動さん がいると、平安時代作、背丈も殆ど同じなので すが、片やどこか高貴な不雰囲気の正統派お不 動さん、方や庶民派の身近にいてくれそうな お不動さん。前者は本堂(不動堂)に祀られて 聖護院の御本尊。後者は二階の仏間(大広間) に祀られています。昨日は両方のバッジョ不動 さんにお参りをしてきました。

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