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カテゴリ:読書
映画でお馴染みの原作本です。
『恋はするものじゃなく、おちるものだ』 のフレーズが有名ですね。 東京タワー周辺に住んでいる大学生二人が主人公で、 特別な恋愛をしながら、人生と言うか様々なものを知ってゆく。 文体は、映画をノベライズしたような感じで、 改行が多く、文章がスリム。 わかりやすい中にも、いくつか唸らせるフレーズがありました。 その一つを紹介すると、 『ああいう大人びた奴に限って、いつまでも子供なのだ』 年上の女性にしか、心を委ねられない親友を形容した言葉です。 確かに、身の回りでは学生の頃、無邪気にはしゃいでいた人が、 成長して家庭を持ち、びっくりするぐらいしっかりした大人になっている。 逆に、同級生といるのがつまらない、と思って老成していた人が 成長し、好き勝手自分の道を行ってたり。 19歳でそれを達観しているのはかなり鋭敏な感覚の持ち主であり、 2人そろって年上の女性に惹かれるのも納得がいきました。 話が前後しますが、特別な恋愛とは女性側の『不倫』、男性側の『浮気』です。 にしても、ドロドロ感がまったくないのは、 修羅場が殆どないからと思いきや、 綺麗に描かれた恋愛感情でした。 基本的に、他人のものに手を出したことが無い(好きにならない) 僕ではありますが、不謹慎ながら人のそういう話は面白がっちゃうので、 本書も一気に読みました。 【古本】東京タワー/江國香織 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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