テーマ:読書(8199)
カテゴリ:おっ! なかなかためになる本
![]() 著者は消化器外科医の石黒成治さん。 カロリーを抑えただけでは、リバウンドせずにダイエットを成功させることはできないという内容です。 いろんなホルモンが互いに影響しあい身体をつかさどっているので、体重を減らしてキープするというのは、単純な話ではないのだと。 よくよく考えれば、そりゃそうですよね(笑)。 で、ホルモンのバランスを変えるにどうすればよいか?それに答えていく構成になっています。 わかりやすくて、勉強になる1冊でした。 ほんでもって備忘録。 ![]() 体のパーツはすべて、独立で機能している部分はひとつもありません。ホルモン、伝達物質(サイトカイン、神経伝達物質)、そして多くの微生物のネットワーク(マイクロオーム)を介してすべてつながっています。頭が痛いなら頭の中に原因があるに違いないとか、膝が痛いなら問題があるのは膝のみにあると考えることは間違いです。 カロリー制限では基礎代謝が下がるだけ 体重を元に戻すセットポイントというい基準点 セットポイントの維持のためにはさまざまなホルモンが役割を果たします。そして、そのコントロールしようとする働きは減量を達成して1年経過してもまだ続いているのです。 砂糖のGI値は60で、ブドウ糖よりもその値は低いのですが、白いパンはGI値89、白米はGI値76です。実際には、パン、お米の方が砂糖よりも血糖値を上昇させます。 グリコーゲンとして蓄えられる量は肝臓に100g、筋肉に500g程度で、これ以上過剰な糖は肝臓で脂肪(中性脂肪)につくり替えられます。インスリンは、この肝臓での脂肪合成を促進し、脂肪細胞に脂肪を溜め込む働きもあります。 食後でお腹は空いていないはずなのに、何か食べたくなる人は、インスリン抵抗性の状態となっている可能性があるため、注意が必要です インスリン抵抗性の状態では、個々の細胞でのインスリンの感度が低下しているため、糖分は細胞に入らず血液中を巡ります。しかし、脂肪細胞ではむしろ感度は低下しません。そのため、インスリンは脂肪細胞に積極的に働き、脂肪を蓄積していきます。結果、インスリン抵抗性は肥満を引き起こします。 食欲を増大させるホルモン“グレリン” 朝一番はグレリンレベルが上昇しtげいます。朝起きた時に「お腹が空いたな、何か食べたいな」と思わせているのはグレリンです。 ![]() これまでは遺伝的要素と考えられてきた・・・ がんは生活習慣病であり、その90~95%は生活スタイルを変えることで予防できる 人の細胞は毎日入れ替わっています。胃腸の粘膜は4~5日で皮膚は28日、血液は約4ヵ月で全く新しいものになっています 人間は本来115歳まで生存できる 生活スタイルの改善を今始めることが重要です。あなたが何歳であっても開始するのは今です。年齢に関係なく生活スタイルを変えれば体は変わります。75歳以上であっても筋力は強化できるのですから 人は食事によってエネルギーを得ますし、また食事によってダメージを受けます 食べたものが体によい作用をしてくれるかどうかは、腸内細菌がどう処理して吸収するかによって決まります。どんなにいい食材をとっても、どんな良質なサプリメントをとっても、体にとって必要な形になるように腸内細菌が働いてくれなければ全く意味がありません。 腸内細菌といいますが、その組成は細菌だけではなく真菌、古細菌、ウイルス、原生動物なども存在し、その種類は2000以上が共存しています 抗生物質の投与は腸内細菌の組成を短期間に大きく変えてしまいます 気づかぬ間に取り込んでいるかもしれない・・・ 病院で使用されている抗生物質は、日本で使用されている抗生物質の総数の3分の1しかありません。では、残りの3分の2はどこで使われているのか?それは食用の魚や家畜の病気の治療のために使われています。 乳酸菌、ビフィズス菌、サッカロミセスなどのサプリメントの摂取が、抗生物質の重篤な炎症を予防する可能性があることが報告されています 無菌マウスに痩せた人の腸内細菌を移植したも体重が増加しなかったのに対して、太った人の腸内細菌を移植したらマウスの体重は増加しました ![]() “デブ菌”の正体は腸内細菌の比率 コルチゾールが高いと乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が減少することが確認されています 電子レンジで加熱するたび包装のプラスチックからフタル酸エステルが溶け出しています。コンビニ中心の食生活をしている若者は、ホルモン異常のリスクが高いことになります。 グリコーゲンとして蓄えられる量は肝臓に100g、筋肉に500g程度で、これ以上過剰な糖は肝臓で脂肪(中性脂肪)につくり替えられます。インスリンは、この肝臓での脂肪の合成を促進し、脂肪細胞を溜め込む働きもあります。 善玉菌のサプリメントがありますが、その中にはだいたい1カプセルあたり10~1000億個の善玉菌が入っています。一方糞便には1mlあたりに1兆個以上の菌が含まれています。 短期的には、痩せた人の便を腸内に注入すれば、インスリン抵抗性が改善して太りにくい状態になります。しかし、それはあくまでもインスリン抵抗性がわずかに改善しただけであって、インスリン抵抗性がなくなったわけではありません。 中略 もともとの“悪い”腸内細菌の組成はどのようにしてできあがったのか?それは、その人自身の“悪い”生活習慣です。何かを飲むだけで変わるのは一時的なものであって、長期的に変わるためには、根源的な対策が必要であることが証明されているのだと思います。 肥満の人はレプチン抵抗性の状態で、レプチンが脳の満腹中枢にうまく届かないためにに満腹を感じられず、いつまでも食べてしまうことになります。 ![]() グレリンの上昇は、食べたい気持ちを引き起こします。では、グレリンは本当の空腹と関連してコントロールされているのか?実はそうではありません。33時間の断食ののちグレリンの値を計測しました。すると最もお腹が空いているはずの時間である33時間後に、最もグレリン値が低いという結果でした。その後、絶食のまま経時的に観察していくと、お昼の12時、夜の7時、そして翌朝の7時に自然にグレリン値の上昇を認めました。これは私たちの「お腹が空いている」という感覚は、実際の空腹とは関係がなく、習慣的に時間になると誘発されるものであるということです。 朝には、体の自然のメカニズムで血糖値は上昇しています。よって朝起きた時にエネルギー不足であることはありません。 中略 体のメカニズム的には朝食は必要ありません。 ホルモンのシステムは、お互いに影響を与えながら機能しています。そのため、ひとつのホルモンの乱れが単独で起こることはありません。食事によって乱れたホルモン環境は、容易にインスリンやレプチンの異常を誘発します。インスリンやレプチンなどのホルモンの異常は、腸内環境にも大いに影響を与えます。そのため、痩せることは想像以上に複雑なメカニズムの修正を必要としているのです。 インスリン抵抗性・レプチン抵抗性を改善する方法は、ファスティング(断食)です 糖質をカットした際の初期には、体のだるさ、手足の痺れ、気力の低下などが起こります。 中略 この渇望症の状態を乗り越えるには、約5日間、糖質を制限する必要があります。 中略 ある意味、糖質は体にとっての中毒物質であり、食べないと禁断症状が起こるのです。 間欠的ファスティング 食べる時間を6時間、4時間、2時間と短くしていくほどホルモン異常改善効果は高まります。 中略 食事時間の間に必要な栄養素、タンパク質、脂質、ビタミン、食物繊維などは、意識的に栄養摂取を行わなければいけません。 砂糖はもっとも口腔内環境を悪化させる要因です。口腔内細菌は砂糖を発酵して乳酸などの酸をtつくり、歯を溶かします。口腔内がより酸に傾くと、口腔内細菌の組成が変化し(悪玉菌が増加し)歯周病を引き起こします。 お腹が空いたときぐーっとなる運動はMMC(洗浄タイム) 洗浄タイムがないからお腹の不調は起きている MMCは空腹時にしか起きない・・・ 中略 MMCの運動を適度に起こさせるには空腹の時間をある程度確保することです。 ![]() 風邪のひき始め 発症してから24時間以内に亜鉛サプリメントを摂取することは、症状改善に効果的であることが示されています クエン酸亜鉛は避けた方が望ましく、グルコン酸亜鉛や酢酸亜鉛の方が吸収率が高い 習慣化するには? 量より“毎日続ける”ことが大事 脂肪はいつ燃えるのか? 脂肪は、安静時の筋肉内で代謝されて燃えます。簡単にいうと、人は寝ている間に脂肪を燃やします。 中略 当然、夕食を抜くダイエットの方が就寝時にはインスリン値が低下しているためダイエットの効果は高い・・・。 石黒先生の新しい本「医師がすすめる 少食ライフ」も読んでみたいと思います。 それでは・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 18, 2021 09:10:05 PM
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