2007/03/04(日)21:53
一緒に・・・
恋愛小説を書かなかったお陰で
ランキング急上昇
現在18位まで昇りました
ありがとうございます!
でも・・・
とても悲しいっす
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バーの隅
男2人
「良い女だな。どこで出会ったんだ」
敬重が、先日紹介された武雄の女について聞いてきた
「街で拾ったんだよ」
武雄が答えた
「そのまま彼女に伝えて良いか」
「別に。構わないよ」
武雄はそっけなく答えてバーボンを一気に飲み干した
「マスター、お代わり頂戴。ファイブ・フィンガーで」
ファイブ・フィンガー
ツー・フィンガーなんて武雄は頼まない
幸子
良い女だ
健気で優しくて可愛い
「あんた。何人までやれる」
武雄と幸子の前を塞ぐように歩いている奴らを睨みながら
幸子が言った
武雄は慌てた
「何人?おい、1人でも俺より強いのが居たら駄目だぜ
それに、あいつら何もしていないじゃないか」
「人の迷惑でしょう。あんなに偉そうに
何を気の弱いこと言っているのよ
1人は私が相手をするから
他の3人はあんたがしなさい」
綺麗な長い髪が翻ったかと思うと
「迷惑なんだよ、ガキ」
始まった
きょとんとしている奴ら
武雄は迷わず真ん中の奴にパンチをくれて
右の奴が腰を引いているところに蹴りをくれて
左の奴に裏拳を入れた
相手が怯んだ隙に次々と止めをいれていく武雄
「馬鹿、馬鹿、あんたらみたいなのが居るから駄目なのよ」
「何なんだよ」
残った1人が幸子の攻撃を受けながら言った
「男なら弱い者を守れ
威張って歩くな」
言いがかりだ、幸子
こいつら何もしていないだろう
という心とは裏腹に
武雄はその男に近づくと
パンチを呉れた
武雄は幸子の思ったとおりにしてあげたいと思っている
幸子は背は高いが痩せている
幸子の過去は聞いていた
武雄は幸子の手足になってやりたいと思っている
せめてそれが
不幸な幸子を
少しでも慰める事ができるのなら
「やるわね、タケ。やっぱり私の男」
逃げていく奴らを見て幸子が言った
とてもとても爽やかな笑顔だった
武雄がしてやれる事はこんなことくらいだけど・・・