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カテゴリ:【小説】鴉組
「なんでえ、鴉組ってえのは品が悪いのけえ」
「はん。ここいらじゃ鼻つまみ者ばかりだよ。でもいざとなったら男だったわい」 「すげえじゃねえか。じゃ、有名な衝撃隊ってのは無宿もんの集まりけえ。で、今どこにいるんでえ」 「知らないよ。あたしらなんかに分かるわけないだろ。ただ、白河口が落ちたからね。直にここいらにもまた芋と狐がいっぱいやってくるさ。もう来てるけどね」 おばばはもう勢いが止まらなくなった、が、 「食いもんねえか」 のヒデ公の声に落ち着いた。 「ねえよ」 「なんでや」 「芋は鶏をくっちまうし、そうそう、犬まで食うんだよ。狐は酒と女だよ。米はどっちもがっつくし、好き放題じゃ。おかげで男と、女はばばとワラシしかいない」 「犬も食うのかよ」 「腹割いて米つめて丸焼きしてあちこちの辻で食うんだよ。そりゃ、惨いものさ。鶏も居なくなって卵もねえよ」 おばばは湯のお代わりを持ってきた。 「腹減ったなあ。ねえ、先生」 ヒデ公は甘え声を出した。 「なんだい、ヒデさん」 こうした時のヒデ公は何かを企んでいるのを十太夫先生は知っていた。 そして、こんな戦火の中でヒデ公の悪戯を期待している自分にちょっと心の中で突っ込んだ。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/31 12:00:23 AM
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