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「ペルーで驚いた」の途中ですが、あまりにもうれしかったので書きます。 今日、岸恵子さんのトークショーに行きました。というのも、この前、ある場所を通りかかったら、あと5分で岸さんのトークショーが始まるところだったのです。すごいシンクロ!と思いきや、気がついたのが遅すぎて、当日券もソールドアウト。あーん残念。 「行けないということは、行かなくていいということよ」ちょうど前売りの発売の頃は私はペルーだったんだし、と自分をなぐさめました。でもこういうことにかけてしつこい私は、別のトークショーをネットで探して出かけてきました。 そうです、岸さんは私が一番憧れている人なのです☆お年は書きませんが、あの美しさと知性。そして50年前にフランスに一人で乗り込む勇気。私の歳を重ねた時の理想は岸さんなのです♪ 実物も本当に本当にキレイで、お肌もピカピカ。もっと大きい方だと思っていたのですが、やせていて、身長も思ったよりも高くありませんでした。そして最近訳された本を朗読してくださったのですが、なんと眼鏡なしで読めるのです!!!これはすごい!!! これは私の解釈ですが、「○○歳になったら老眼になる」と思っていないから、老眼にならないのです。 「70代になったらこんな感じのおばあさん」と思ってないから、岸さんはおばあさんにはならないのです。これはすごいことだと思います。元々美しい方ですが、ただそれだけではこの美しさを維持はできません。気力も努力も気持ちも必要だと思います。 フランスに渡っていろいろ苦労されたそうです。買ったアパートメントの不備で、上の階からの煙や水攻めにあったり、言葉の問題などなど。とにかく「フランスでは主張しないとどうにもならない。」と言っていて、私も本当にそうだなと思いました。 最近日本ですごく怒ったことがあって、嫌な気分になったことがありました。「私はあなたとはどうもやっていけないので、担当を変えてほしい、ついてはあなたの上司と話したい。」そう言った私は、なんだか段取りの悪いダメな部下を怒ったあとの気分・・。でも私はお客さんなので、主張しないと相手もなんだかわからないのです。おそらく日本でこんなに怒る人いなかったかもしれず、その若い人には悪いことをしてしまいました。でもそんなのフランスでは当たり前なのです。とりあえずダメでも言ってみる、気に入らないことはNOと言う、私もあちこち行くうちにそんな習慣がつきました。日本で主張するのは難しいなと感じていたので、岸さんの話を聞いて、今回の件も「まあまあ」と、うやむやにしなくてよかったな、と思いました。 さて最後5分間、質問タイムがありました。前回桃井さんの時、出遅れて質問できなかったので、今回はとりあえず手を上げようと思ってました。でも質問の時間があるとは思わず、特になにも考えてなかったのです・・。 まあいいわ、えいや!と手を上げたら、私一人でした(笑)。それで前に出てくるように言われました! 私はこの会場に着く前に「いい場所に立たせてください、席はいいですから。」と天にお願いしたところ、見やすい位置にいたばかりか、前に出るのも簡単なところに立っていました。というわけで、かなりの至近距離で質問です! ちょうどその前がファッションの話で、「人は見た目や所作が大事」ということを話していたので、目の前に出るのはいい度胸なのですが(笑)。 そして、岸さんが私を見つめていました。キャーーーーーーーーーーーー!完全に舞い上がる私。よくこういう時、質問より前置きが長い人いますよね?個人的な話とか、だからなんなんだ?みたいな。もしかして私、人生初のアレになってしまったかもしれません!でも「はー長い!」っていう人の半分くらいだったと思います(すみません)。もう今後、金輪際、質問の前置きの長い人にイラつきません!きっとその人は、その相手のすっごいファンに違いなく、思いのたけを語っているんですから。今ならそのお気持ち、よーくわかります。 「岸さんお本を読んで、パリの行きつけのパン屋さんなどに行きました。ずっと憧れてまして、将来的には岸さんのようになりたいなと思って、家に写真を貼ってあります。」 あーん、これってストーカーみたいー(笑)!どうかビジュアライゼーションということが伝わっていますように。 私の頭は真っ白だった。声もふるえていた。 「いろいろ苦労されたということですが、結果的にそれでもやっぱりパリに行ってよかったと思いますか?」 私の質問に、私だけをじっと見つめて答えてくれた。 「はい、行ってよかったと思いますね。(中略)行かなかったら強くもなれなかったし、もっといじいじしてたかもしれませんよね。」 1分くらい私の目を見て、質問に答えてくれたため、私は完全に舞い上がってしまい、答えをよく覚えていない。とにかく、学校を1年でやめたり、パリではいろんな苦労があったけれど、行ってよかったとのことだった。「行ってよかったと思いたいじゃない。」と言ったような気もする。よくわからない。とにかく行ってよかった、強くなったということだけはよーくわかった。それでいい。 ここで終わるはずだったが、一言つけ加えたかったため、壇上に近づいた(大胆♪)。すでにマイクは取られていたので、私は岸さんに近づいて言った。 「実は来週から○○(国)に行くんです。だからどうしてもお聞きしたくって。どうもありがとうございました。」 「まあ○○はフランスと違っていい国よね。」 楽しいと思うわ、か好きだわ、と言ったような気がする。でもよくわかんない。でもとにかく好印象みたいだった。フランスと比べていいかどうかは別として(結構アバウトで大変)、フランス最高!みたいなことだけでなく、ちゃんと悪いところもしみじみ味わっているところがいいなあと思った。どんなに素敵な国でも、嫌なところは必ずある。そして、最終的には岸さんでさえ、根っこは日本人だということ。これはどうにも変えられない。 岸さんに個人的な話をした私はとっても厚かましい。でもこの日の会場は、あまり「我も我も!」みたいな人がおらず、質問の手ももう一人しか上がらなかったので、私は有意義に時間をいただいたのでした。神様ありがとう。なんかこれ、天からの答えのような気がします。 私がしゃべっているという感じがしなかった。誰か他の人が話してるみたいな気がしました。 「あまりにも苦労が多すぎて、(性格が)バカ明るくなってしまった」 「乗り越えられない試練は来ない。」 「家でなにか裸足でふんづけたと思ったら、ゴキブリでした(笑)。でもそんなの平気、なんともないわ。」 こんな苦労をしてもパリに住んだのは、岸さんには日本だけにおさまりきれないなにかがあったからでしょう。 こんな話を聞いたのも、きっと必然。私ももっと強くなろう♪ そして思っていることは実現する。岸さんに憧れている私は、いつか岸さんのようになるだろうと思うのです。 パリのおばあさんの物語 千倉書房 岸恵子訳 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年10月13日 19時22分54秒
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