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カテゴリ:スペイン
先日、この雪の少ない地方に雪が降った。この一ヶ月雨続きな上に、このとどめの雪。まったくもってテンション上がらない・・。というか、この土地に雪がめったに降らないことを知らなかったので、ただただ「寒いよね~!」と湯たんぽを抱え、ベッドに入って源氏物語を読んでいた。写真撮ればよかった、残念。
最近、日本通のスペイン人に 「源氏物語を読んだことがありますか?」 と聞かれ(いつかは来ると思った、その質問!)、そういえば読んだことがないし、読んでいないのは日本人としてどうかと思ったので、お友達に借りて読み始めた。スペイン語版もあるそうだけど、こんなのスペイン語で読んで、意味わかるんだろうか(私はもちろん日本語版です)。 「光源氏、おまえは一体なんなんだよ、落ち着け!」 とぼやきつつ、平安気分にひたりながら、窓の外から雪を眺めていた。いと風流なり。 後日、日本人のお友達に会ったところ、彼女のBFはあの雪の日、写真を撮りに元気に外へ出かけたようだ。彼女は家にいたかったのだが、BFはこう言ったらしい。 「いつも娯楽がないと言ってるけど、ほら、娯楽(雪)あるじゃない!」 これを聞いて、私はとっても反省した。いつも私たちは「娯楽がない・・」と嘆いていたのだ(東京と比べて、です、まったくもってすみません)。 別の日、同じアパートのおばちゃんにつかまり、聞かれた。 「あなた、パレード行った?」 「行きません(だって去年見たし、雨だったから)。」 「じゃあ、雪は見た?」 「見ました!でも寒いから外には出なかったけど。」 「まああなた、私は娘と屋上で雪合戦したのよ(おばちゃん目を輝かす)!」 「マジで!」 あの寒さの中、雪を丸めて50代のおばちゃんが雪合戦するとは思わなかったね・・。 雪遊びは娯楽???なのか??? スペイン人が素晴らしいなと思うのは、なんでもエンターテイメント、言い換えれば、しょうもないこと(失礼)で大人も子供も結構楽しめてしまうところ。大人も子供のようにはしゃぐし、くだらないこと(度々失礼!)でも大笑いしている。日が出れば、日に当たって楽しむし、それが娯楽になる。日本で日に当たって、友達とお茶飲んでるだけでは、娯楽にはならない。そういうシステム&精神状態なので、なんでも楽しめる。 日本は素晴らしい国だけど、お金を使う、やや人工的な娯楽が多いように思う。そして、それにすっかり毒された私は、普通の幸せ?に満足できず、ささいなことで楽しめなくなっているのだ。 日常の小さなことを楽しんで、娯楽にしてしまう才能。原始的だけど、こちらの人生のほうが正しいような気がする。この点は学びたいところだ。難しいけれど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年01月19日 03時19分19秒
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