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カテゴリ:フランスの友人知人&家族
Lママとの会話は楽しい話ばかりでもなかった。 彼女はアルジェリア出身。 治安が悪化したため、1996年に両親と共にフランスに逃げてきた。 「私達の国で起きたことを聞いたことがある?」と質問されたが、当時の私はまだ若く東京で残業の日々、インターネットもなかったから知らないと答えた。 相当辛い思いをされたと察し、知らないことが申し訳なくなった。 帰宅して調べてみたら大勢の尊い命が奪われていた。 ![]() (東京新聞のサイトより) 当時、彼女はフランス語教師の仕事を始めたばかりだった。 フランスに対する敵意が増していた時代、学校でフランス語を教えるのは恐怖だったそうだ。 フランスに来てから大学に入り、そこで同じ国出身のご主人と知り合った。 子供たちにはアラビア語を教えていない。 今は住んでいる町とは違う市役所で教育関連の仕事をされているそう。 以前はその市役所近くに住んでいたが子供たちの中学校が治安の悪い学区だったため、今の町に家を買って引越してきた。 教師だったと聞き、Lがしっかりしている理由がよくわかった。 娘の同学年の友達Aの母親も高校の先生(哲学)で、Aはとても利発な子で小さいときから大人と会話している様な感じがしたものだ。 Lのお姉さんは飛び級をしたこともあり、今は大学で物理を学んでいて卒業のためには半年間海外の提携大学に行かなければならず、費用や言葉の面からスペインを選んだとのこと。 Lママが祖国ではないこの国で特に子供たちのために努力してきたことがよく伝わってきた。 一方、同じ様な境遇でも馴染もうと努力することもなしに暴力で不満を表現する輩もいる。 Lとその家族は平和な日本育ちの私には計り知れない苦労をされてきたことだろう。 彼らに幸あれ、と心から思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023年12月19日 00時10分27秒
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