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カテゴリ:徒然草を読もう
第十五段
「 いづくにもあれ、しばし旅だちたるこそ、目さむる心地すれ。そのわたり、ここかしこ見ありき、ゐなかびたる所、山里などは、いと目慣(めな)れぬ事のみぞ多かる。都へたよりもとめて文やる、「その事かの事、便宜(びんぎ)に、忘るな」など言ひやるこそをかしけれ。さやうの所にてこそ、万(よろづ)に心づかひせらるれ。持てる調度まで、よきはよく、能ある人、かたちよき人も、常よりはをかしとこそ見ゆれ。 寺・社などに忍びてこもりたるもをかし。」 現代風訳 どこに行くのであれ、しばらく旅に出るのは、目が覚める心地がする。旅先で滞在している場所の近くを、あちこち見てまわり、田舎、山里などは、見慣れなものがとても多い。都へ、「あの事この事、便宜に執り行え。忘れるな」など書き送るのはとても楽しい。旅先では、あらゆることに感覚が豊かになる。携帯している道具類まで、よいものはよりよいものに思え、能ある人、容貌の美しい人は。いつもよりさらにその良さが増して思えるものだ。 寺や神社にお忍びで籠るのも、面白い ![]() ![]() ![]() 旅行先での非日常、面白いのは時代を問わないようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.03.24 05:26:25
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