脂溶性ビタミン
以前の記事でビタミンの概要を書きました。先日は水溶性ビタミンについて書きましたので、今回は『脂溶性』ビタミンについて綴ろうと思います。脂溶性ビタミンとはその名のとおり水ではなく脂質と親和性が高いビタミンです。ビタミンAビタミンDビタミンEビタミンK種類としては以上ですが、(他のビタミン様物質、ビタミンQなどは省略)脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンと違い扱いが難しいビタミンです。なぜなら足りなくても欠乏症がありますが、過剰症もまた水溶性ビタミンに比べて起こりやすいからです。脂溶性ビタミンは体内に蓄積するため、短期間(1~数日)で上限を大きく超えた量を摂取すると危険な場合もあります。ただし足りなくなるのも当然問題のため、厳密な計算はしなくてもいいですが、ある程度自分で管理する必要があります。 脂溶性ビタミンの特性として吸収率が食べ方で大きく変わります。これは水溶性の洗い流されたり壊されることの損失とはまた違って、体内での吸収率が違う、ということです。簡単に言うと脂質と一緒にとると吸収率が上がります。ビタミンはそれ単体では体に吸収されません。水溶性ビタミンは水に、脂溶性ビタミンは脂質に溶けた状態で水や脂質と一緒に小腸で吸収されるのですが、流石に水分は腸内で無くなることはありませんが、脂質(胆汁)などが不足することはあります。そもそも脂質を摂取しなければ胆汁も分泌されにくいです。 なので脂溶性ビタミンを効率よく摂取する方法は1,油物と一緒に摂取する2, 水溶性食物繊維と一緒に食べるのはできるだけ避ける1はよく知られていると思いますが2についても覚えておきましょう。ちなみに不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は全く違う役割です(共通部分もないわけではなく、両方の特性を持った食物繊維もありますが)なので、単に食物繊維と一括りにしないようにしてください。たとえばおからは食物繊維豊富ですがほぼ全てが不溶性です。一般に水溶性のほうが少ないので問題は起こりにくいですが。食物繊維について詳しく綴るのはまた後日にしますが…… 脂溶性ビタミンはA,D,E,K これらを意識的に摂取するときは、くどいようですが1,油物と一緒に食べる(揚げ物などはそれ自体が余り健康的でないのでお勧めしませんが)2,水溶性食物繊維(寒天など)と一緒に食べないということに注意しましょうなぜこんなに強調するかというと間違ったダイエットをする人にありがちな傾向として1,脂質を過剰に恐れて全く食べない2,食物繊維のサプリなどを使っているこんなひとが多いのです。身に覚えがありませんか?ちなみに僕は毎日脂質を100g以上は摂取していますが普通に減量できています2についても食物繊維サプリは使っていますが絶対油物とは組み合わせません。なぜなら、元々必要だから脂質を摂取しているので、不要な脂質は摂っていないからです。食物繊維自体は非常に有用ですが使い方もまた非常にデリケートなのです。(食物繊維についてはまた後日にします) 話は逸れましたが、強調した二つのことを頭にとどめておいてください。嬉しい点としては、脂溶性ビタミンは熱や水に強く調理方法に依る『損失は少ない』ということと、体内に蓄積するので毎日摂取する必要がない(計算できるなら毎日少しずつのほうがいいですが)ことです。2-3日程度で帳尻があえばいいのです。なので水溶性に比べてその部分の管理は楽と言えるでしょう。 もし、それで欠乏症や過剰症が出るようなら生活習慣自体の見直しが必要ということになるでしょうね。質問や要望、議論、反論歓迎です。お気軽にコメントください。励みになりますのでどうかポチっと応援よろしくお願いします。