テーマ:大笑いした話(692)
カテゴリ:家族のこと
毎年お盆には、父のためにお坊さんにお経を詠みに来てもらう。
今年は母の妹夫婦も一緒に母と四人で神妙にお経を聴いていた。 ところが、般若心経が何だか落ち着かない。 常に一定であるべき木魚の音が、強弱があったり時々スタッカートが入ったりする。 お経の途中では、なぜか叔母が吹き出している。 お経が終わると、母と叔母がお坊さんに詰め寄りながら爆笑している。 「なんね、この木魚は!」 私は「木魚がどうしたの?」と聞きながら木魚を叩いてみると、一見ごくごく普通の手のひらサイズの木魚が、厳かに敷かれた赤い座布団と一緒にぴょんぴょん跳ねだした。 私は思わず吹き出した。 木魚が跳ねる様はひょうきんでかわいくて、誰だって吹き出してしまう。 面白くて、私は何度も木魚を叩いた。何度でも笑える。 お坊さんは、木魚を見ながらお経を読んでいるわけじゃない。 ちっともじっとしていないダンシング木魚だから、音色が大きくなったりスタッカートになったりするのも当たり前だ! 木魚をひっくり返すと、赤い座布団の裏に、ゴム状のスポンジらしきものが張られていた。 それがクッションになって、叩くたびに木魚が跳ね回るというわけだ。 母と叔母が追求すると、おとなしいお坊さんは、「俺が付けたんだ。」と嬉しそうに白状した。 うるさい姉二人に責められるお坊さんの後ろで、騒動には全く参加しない叔父が、父にお線香をそっとあげている。 そのクッションを付けたことには、お坊さんにとって、きっと納得できる理由があったに違いないとは思うが、お盆の3日間、このダンシング木魚で檀家さんを回ったのかと考えると・・・あまり考えたくない状況が浮かんでくる。 ひとしきり大騒ぎをして、仲良しの兄弟姉妹はみんなでご飯を食べに出かけていった。 きっと父はあきれていたことだろう。 まあ、いつもの風景ではある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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うちにはダンシング和尚が来た。。。
(August 16, 2010 08:37:14 PM)
兄の結婚式で宮司さんの祝詞がおかしく
笑いをこらえきれずにいたら、外のモニターに 写し出されていて、父より後で怒られた記憶があります(^^; ダンシング和尚って? (August 18, 2010 10:20:58 PM)
srhiro2007さん
堅苦しいセレモニーほど、ツボにはまったらヤバイですよね~(笑) (August 23, 2010 06:56:25 PM) |