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2007.03.10
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カテゴリ:etc…
 先日、伊勢佐木町の有隣堂に本を買いに行った際に、
 地下ギャラリーで森日出夫さんという横浜を撮り続けて
 いる写真家の「ヨコハマ・メリーと街の記憶」という写真
 展を覘いて来ました。

 店頭にド~ンとメリーさんのアップのポスターが貼って
 あるんですもん。
 すごく気になります(笑)。

 そういえば、この間はメリーさんのドキュメント映画のチ
 ラシも置いてありました。ロングランみたい。
 かつては、メリーさん本人が出入りしていたこの書店…。

 メリーさん本人の姿が見えなくなったのと入れ違いに、
 横浜のあちこちで演劇や写真展、上映会が開催される
 ようになった気がします。


 “メリーさん”というのは、横浜名物の白づくめのおば
 あさんで、横浜関内付近に在住在勤の方なら、知ら
 ない人はいなかったと思われる街の有名人です。

    戦後の外国人相手の娼婦で、今も現役という噂でした。
    私的には信じ難い話でしたが…。
    年齢もさることながら、あのいでたちは、そういう仕事には逆効果に思えましたから。
    
    真っ白の化粧、真っ黒のアイメイク、セットされたクリーム色の髪、フェミニンな白い
    ロングドレス、白いローヒールという姿で、そこだけ別世界のオーラを周囲に放って
    しまう、誰でも一度見たら絶対忘れられない感じの方なのです。

    初めて見た時に私が連想したのは、美術の副読本に載っていたアンソールの仮面
    の絵でした。

    周囲から浮きまくりなのに、人々の視線を全く気にも留めてないみたい。
    背筋を伸ばした軽い足どりで、沢山の荷物を持ち、毎日テリトリーを練り歩いている様子。
    一体、毎日、何キロ歩いていたのでしょう?

    
    私がメリーさんを見かけた場所は、産業貿易センターにあった頃の「横浜人形の家」、
    シルクセンターのアーケード、県庁新庁舎のロビーのベンチ、上記コースに至る経路
    の各地の歩道(かなり多数回)、馬車道にあったユーリン・ファボリ、伊勢佐木町の
    映画館付近、などなど。
    
    見かけるだけで、もちろんお話したこともありません。
    様々な風景の中で、メリーさんはただ静かに、強烈な存在感を放っているのです。

    
    私が最も接近遭遇したのは、ユーリン・ファボリの化粧室でした。
    そこはやけに広い洗面コーナーに、大きな石膏像が置いてあったり、金枠の鏡があっ
    たりして、ちょっとクラシカルな雰囲気。
    少し暗くて不気味でもあるのですけど…。

    そこから出ようと扉を開けたら、ちょうどメリーさんが反対側のノブに手をかけたところで、
    目の前30cmにお顔が…。
    何度も見かけているのに、ものすごくドキドキしました(笑)。   
 
    ユーリン・ファボリはだいぶ前になくなりましたが、そのビルは今もあります。
    馬車道のアート宝飾の入っているビルで、今は確かスタバが一階に。
    昨日、“窯だしパイカスター”を買ったお店のすぐ隣のビルでしたので、ちょっと思い出
    してしまいました。

 
写真展



 3/3(土)~3/11(日)

 森日出夫 PHOTO EXHIBITION
 「ヨコハマ・メリーと街の記憶」展










    最後にメリーさんを見かけたのは何時だったのかしらね…。

    しばらくぶりで見かけたときは、背中が曲がり、歩き方も前とは違っていて、随分年取
    った感じに見えました。

    ヘアスタイルもプロの手が入ったマリリンみたいなセミショートでなくて、おだんごヘア
    というのも、おばあちゃんぽい感じ…。
    映画のチラシになっているのは、その頃の写真かしらね。

    その頃、シルクセンターから産貿センターに抜ける通路を通ろうと、階段を降りると、
    宝飾店の前の背もたれがないベンチに、メリーさんが仰向けで寝ているのが見えまし
    た。

    ほとんど人が通らないフロアで、さほど大きくないレザー張りベンチにチンマリ載ってい
    る小柄な姿は、何だか壊れたお人形のよう。

    靴をはいていなかったので、足が見えましたが、足の先まで真っ白に塗られていました。
    今まで白いストッキングだと思っていたので、ちょっとビックリしたのを覚えています。

    遠目ではアイメイクがきつくて、起きているか寝ているか分かりませんでしたが、側を通
    ると、きつく目を閉じているのが分かりました。    

    そんな無防備なメリーさんを見たのは初めてでした。

    異様とはいえ、いつも身だしなみやふるまいには隙がなく、武装のように着飾って、
    世間に挑んでいる感じでしたので…。
    もうかなり体力的に辛くなっていたのだと思います。


    それからしばらくして、職場の同僚に
    「最近、メリーさん見かけませんよね?」と聞くと、
    「岡山だか広島だか、そっちの方の故郷に帰ったらしいよ。あの人も大分年だからね」
    と言われました。

    知り合いではないでしょうに、なぜか、そんなことを知っているのでした。
    横浜名物なのに、他の故郷があるというのも、意外でしたが…。


    先日、久しぶりにシルクセンターを通ったら、ベンチはもうなくて、ただの通路になって
    いました。
    メリーさんのテリトリーが皆なくなってしまっているのに気づきます。

    
    誰もが見かけていると思っていたのに、さほど年が違わない同僚にも、名前は知って
    いるけど、実際に見たことはない、と言われる今日この頃…。(-""-;)

    メリーさんは故郷で2005年に84歳で、あちらの世界に旅立たれたそうです。

     


    なんとメリーさんのドキュメント映画は、DVD化されていたのね。
    楽天ブックスでも扱っていました。
    ちょっと気になります。(;´▽`A``

                    
                    ヨコハマメリー





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最終更新日  2007.03.11 09:47:41
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