金曜から3連日勤。担当は、7月中旬から当ICUに根を下ろしている(?)クマールさん(仮名)。もともとは末期腎不全で、人工透析を受けていたクマールさん。昨年中頃から痴呆がひどくなり、顔族が面倒を診られないということで、長期療養型施設の入所待ちで、アセスメント病棟に入院されていたのだが、尿路感染から敗血症ショックを起こされICUへ。
入棟された時から、全身の硬縮が著しく、意識も低下されており、ショックを起こされる前も、ほとんどコミュニケーション不可能だったクマールさん。長期に渡り昇圧剤とCRRTのお世話になって現在は状態が安定しているが、腎不全は改善の見込みゼロだし、人工呼吸器が外れて、アセスメント病棟に帰ることができても、痴呆状態は変わらず、痛み反応を示される程度。人生の終わりがこれって、ちょっと悲しくないかね?と同僚の中には、延命治療を疑問視する声もちらほら。しかし、イスラム教徒であるクマールさんのご家族曰く、できる限りのことをするのが教理に従うこと、なのだそうで。。。しかも、この上の息子さんというのが面白い(?)方で、先週末クマールさんを担当した女性看護師に、自分の奥さんと二人で、彼女に自分の2番目の妻になるように、週末をかけて説得したとか。げげ。面会にいらして、気に入られちゃったらどうしようぅ(←要らん心配)幸い、その息子さんは今週は中東に出張だとかで、お電話があったのみ。金曜日は一日に3回もかけていらしてビックリしたが、土曜日の朝一に年輩の同僚が電話に出た途端にぷつりとかかってこなくなる。あは。
ご家族が持ち込んだコーランのCDを週末中かけながら、先週から始まったラマダンに合わせて、太陽の出ているうちはクマールさんの経管栄養も止めなくちゃいけないのかなぁ、なんてアホなことを考えてみる。もちろん、ご家族には「そうして下さい!」と言われるのが怖くて聞けなかったけど。
休憩時間は図書館でひたすら課題に取り組む。読んでも読んでもページが減らないリーディング。涙でインクがぼやけそうよ。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう