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2004年10月26日
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日曜日、Tとテレビを見ていたら”60minutes”でEmmett Tillの特集をやっていた。

Emmett Till。日本にいると聞いたこともない名前だと思う。

1955年、ミシシッピ州に住む祖父を訪ねて夏の間シカゴからやってきた14歳のエメット。そこで偶然入った店のレジの白人女性に”Baby”と言ってしまった彼。シカゴではごく当たり前の会話だが、その当時のミシシッピ(南部)では「人種間のエチケット」を破る行為だった。エメットの行為を知った二人の白人男性は彼を拉致し、その後エメットの溺死体が発見される。性器は切り落とされ、原形をとどめないほどに腫れ上がった顔。その顔の写真はその後、エメットの母親の希望で全国民へ公開される。たかが14歳の少年を二人の大人がリンチして、その死体を川に捨てた残虐事件。しかし、裁判では全員白人の陪審員と裁判官の判断でエメット殺しの犯人二人は無罪判決となった。「エメット少年は南部の人種間のエチケットを破った。彼の犯した罪はそれ程重大な罪だった」というのが彼らの言い分。

初めてエメットの写真を見たのは大学1年の時だった。興味本意でとった”African American Study”のクラスで教授がクラス全体に彼の見るも無残な写真を見せた。私や何人かの白人の生徒を除いて、ほとんどの黒人の生徒たちは今までにも何回かその写真を見た事があったようだ。

私はショックだった。だって、どう見ても、人間の死体とは思えない。顔が何倍にも腫れ上がって、どこが目なのか、鼻がどこにあったのか、口さえも、なにもわからなかった。そしてこの事件があって、まだ50年も経っていないんだということを考えるとゾッとした。

“60minutes”を見ていたら、エメットの家族が出てきた。エメットの事件は「昔あった残虐な事件」として、「歴史」の一部になってしまったが、実際あれから50年も経っていない。エメットの家族にとっては、あの事件は「歴史」ではなく現実なのだ。二人の白人の無罪判決を経て、納得のいかないエメットの家族は、今もなお、裁判を起こそうとしている。

実際にエメットを拉致し、殺したのは二人の白人といわれているが、事件には少なくとも15人ほどの人が関わっていたらしい。そしてその中の数名は今も健在ということ。15人の中には、なんと女性や黒人の男性も入っていた。番組では拉致と遺体の投げ捨てに関わったといわれる黒人男性が取材された。でも、彼は「知らない」の一点張り。また、拉致に関わった白人女性の家にも出向いたが、音沙汰なし。彼女の息子が現れ、「もういいだろ、ここには来るな。Good Bye」とぶっきらぼうに応えた。

あの忌々しい事件から来年で50年が経とうとしている。当時関わった人たちも80近いお年寄りになっているはず。でも、昔の罪は償ってもらいたいと思う。エメットの家族は1955年のあの事件からずっと、時が止まっているんだ。

私は高校もアメリカで卒業したが、American HistoryのクラスではEmmett Tillについて習った事がなかった。それどころか奴隷についても、表面を少し習うだけ。大学でAfrican American Studyに興味を持ち始めて、そこで初めて知る事が殆どだった。前に、ドイツ人の友達がいて、彼女の話によると、ドイツの学校ではヒトラーの犯した残虐な行為について、本当に細かく詳しく勉強させられるらしい。二度と同じ間違いを起こさないために。でも、アメリカは違う。まるで、自分の犯した間違いを隠すかのように、子供たちには何も教えない。広島の原爆だってそう。日本の真珠湾攻撃が、アメリカにとってどんなに打撃になったかは、しつこく教科書にも書いてあるけど、広島の原爆が日本に与えた影響については、その半分も教えられていない。こんなアメリカでいいのかな?

今まで、アメリカの大統領の中で黒人たちに「奴隷制度」に対しての謝罪をした大統領は一人もいない。先住民のNative Americanには無料で大学へ行けたりなど、それなりの「お詫び」がある。でも、黒人には何もない。白人の多くは「奴隷制度は自分たちの先祖がやった事、自分は関係ない」と言う。でも、昔があるから今があるんだ。

黒人を差別したリンチ的な虐殺だって、何も昔だけの物じゃない。1990年代後半にも、黒人の男性が白人の男性のトラックの後ろにつながれて、首が取れるまで引きずられた事件があった。そして、今もなお、毎年多くの黒人が「黒人だから」という理由で警察に射殺される。

もうすぐ2005年。エメットの事件から50年が経とうとしている。あの当時と比べたら、世の中は良くなったという人もいる。でも、もしそうだとしたら、この先これ以上良くなるのかな?

最後に、昨日インターネットで見かけた日本の事件。

京都で「黒人だから」という理由で眼鏡屋さんへの入店を拒否された日本在住の黒人男性が店の経営者を起訴したらしい。店の経営者は、黒人の彼が店に入るなり、「出て行け。黒人は嫌いだ。」と言って追い返した様。後日、彼が日本人の奥さんと再び入店しようとしたが、再度追い返された。

日本でも、未だに「黒人は嫌いだ」と平気で言ってしまう無知な人がいる。あまりにも無知で、逆に哀れだと思う。

差別のない世界。一人一人の心が変わっていかない限り、それは夢の世界なのかな。
ちょっと真面目なLBの日記でした。





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最終更新日  2004年10月27日 02時41分37秒
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