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カテゴリ:☆英国びっくり体験記!
同僚が皆ものすごい勢いで薦めるので、ついにマイケル・ムーア監督の「華氏911」を見て来ました。
いまさら説明の必要も無いほど有名になってしまいましたが、この映画はイギリスでも大人気で、BBCニュースによると7月9日の公開開始後の最初の週末だけで1300万ポンド(約26億円)を売り上げ、これはドキュメンタリー映画としては新記録とのこと。 すでに公開開始から1月以上経っていることもあって、この日は週末の夕方でも2,3割程度の入りでしたが、結構若い人、それも女性が多かったのが印象的でした。 映画の詳しい内容はここでは控えますが、ニュースや新聞などのメディアがいかに戦争の表面的な部分しか扱わないか、ということを実感できる非常に優れた作品だと思いました。 小泉首相も見ればいいのに・・・。 とくに印象的だったのは、911同時テロの直後にあらゆる航空機が飛行を禁じられていた中、ビンラディンの家族にだけは国外への脱出を許可してしまうなど、ブッシュ大統領や政権の中枢にいる人々がサウジアラビアと個人的、金銭的にいかに深く癒着しているか、ということについて大きく取り上げている点です。 また息子をイラクで失った母親へのインタビューは、とても涙なくしては見られなかったですし、爆撃で大怪我をしている子供たちや、戦争で手足を失った負傷兵の姿など、ニュースでは決して見ることのできない目を背けたくなるような映像も数多くありました。 一方でユーモアのセンスも随所にあって、確かに筋の荒削りなところもあるけど予想以上に凝った作りになっていて、作品としての完成度もかなり高かったです。 中でもカウボーイ姿のブレア首相には、イギリス人も大うけでした。 また、内容と関係ないですが、選曲もロック好きなのが伝わってきてとても良かったです。 僕自身も、必ずしもすべての戦争が避けられるとまでは思っていないけれど、少なくともイラク戦争に関しては大量破壊兵器が出てこなかった時点でブッシュ氏やブレア氏の明らかな「負け」だと思いますし、テロと関係の無いイラクではなく、ビンラディンの捜索やアルカイダの壊滅に全力を尽くすべきだった、というのもまったく同感です。 特に、意味の無い戦争のためにあまりに多くの人が犠牲になってしまった裏で、政権中枢の人々の関連企業に多額の収益がもたらされた、という話は耐え難いものがあります。 ちなみに下の写真が今回行ったピカデリーの映画館。 ここは大人8.5ポンド(約1700円)と日本とほぼ同じくらいの値段で見ることができ、施設や椅子もとても新しくて綺麗でした。 しかし、となりの映画館ではなぜか12ポンド(約2400円)もしていました。なぞだ・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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