カテゴリ:映画
フランスのアニメーション 「王と鳥」を見てきました。
物語の舞台となっているのは、複雑な塔がそびえたつ、タキカルディ王国のお城。最上階には、王様の秘密の部屋があり、そこに飾られた3枚の絵に描かれた3人の恋の物語。美しい羊飼い娘と、煙突掃除の青年はお互いに恋をし、その羊飼いの娘に王の肖像画が恋をして、若い二人を権力の限りを使って引き裂こうとする。その手から逃れるため、二人は絵を、そして城を逃げ出す。その逃亡を助けたのが1羽の鳥。奥さんを猟で殺され、4羽の小鳥のお父さん。 お城の最上階から、地底世界まで逃げている二人とその案内をする鳥。やがて、王にとらわれ・・・ 作品は、フランスアニメーション界最大の巨匠ポール・グリモーと詩人ジャック・プレヴェールのもの。それに、ジブリの高畑氏が日本語訳をつけたそうである。 超高層の城の高さ、その空から見た街、果てしない階段を駆け下りていく姿などがとても印象的で、これはジブリにつながる!という気がするし、フランス人のメカ好きというものを感じる。 フランスのメカは(印象でしかないのだが)チェコやドイツのメカとはまた違って、自分の妙なこだわりがあるような気がして、普遍的とか、普及するとか、誰もが使いやすいとか、メカに凝っているとか、優れているとか、デザインが面白い・美しい とかいうのではなく、”オレが好きだから作った!””人のことなんか知らん。でも、オレがこれを好きなのさ””喜ぶ奴だけ使ってくれればいいのさ”といったようなことを感じる。 前置きが長くなったが、この映画でも所々に妙なマシンが出てきて笑えるのである。 高層の2つのビルをつなぐエレベータのスイッチの仕方とか、ドアの開き方、ベネチアもどき(嘆きの橋まででてくる)の運河を走る一人乗りのボートなど、よくわからないけれど乗ってみたい!と思わせる変な味のあるメカがでてきて、これもジブリの世界に通じるような気がする。 渋谷では22日までだが、どうやら他での公開が決まった模様。 1時間半足らずの短い映画でしたが、満足度の高いちょっと変わっている映画でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画] カテゴリの最新記事
|
|