カテゴリ:映画
また、レディースデーを利用し、「しゃべれどもしゃべれども」を見てきました。新作を封切り直後に見に行くのは自分ではめずらしいのですが、レディースデーに予定がないとも限らないので、いけるときにと行って来ました。
午後の最初の回だったのですが、これまた立ち見のでる人気ぶり! ちょっとびっくりしました。 (どうやら、レディースデーは夕方の回が狙い目のよう。おばちゃんが多いので夕方はご飯の支度に帰るのでしょう。で、夜はOLが来るのかな?。) それで、この映画ですが、なかなか良かったです。 ストーリーに感動したとか、あったかい気持ちになれたとか、人物の成長にしみじみした・・・とかではないんですね。(失礼!) 人間の心理描写なども、まあ、普通かな。みんな言いたいことが言えないと言っている(思っている)割りに、自分の感じたことをストレートに相手にぶつけることが多く、挙句「お前に何がわかる?」という思いを持っていて、そのうえで「本当に思っていることがちゃんと言葉にならない」と悩んでいるという感じです。いわば、コミュニケーションレベルが子ども? なんでしょうか。 でも、伊藤四郎演じる師匠や、八千草薫演じる祖母といった大人がちゃんとそのあたりを修正し、大人の対応をみせてくれているのが安心できますし、ぐっと締めています。 映画全体としては、東京の下町の風景が和みます。都電荒川腺の風景や、日本の家屋の並ぶ街並とか、見ていてほっとするんですね。 また、結構笑えました。これは、お約束のところで笑える人にとっては笑い所が満載でした。また、寄席の風景も懐かしく、また寄席に行きたいなと思ってしまいます。 それから、関西弁でいじめられているという設定の小学生 村林がビデオを見て感激し、演じたいという「まんじゅうこわい」は、故桂枝雀のものでした。(その枝雀さんの姿がほんの少し映ります) その、村林君が見せてくれる「まんじゅうこわい」は、まるで枝雀さんが乗り移ったような(もちろんレベルはぜんぜん違いますよ。それは当たり前ですが、でも)間とか、いかにも枝雀さんらしい突っ込みというか、畳み掛けるような、そんな枝雀さんをほうふつとさせる様なそんな落語を見せてくれました。 なんで、枝雀さん亡くなってしまったんだろうなあと、映画を離れて思ったりしておりました。 ラストは、まあ、いかにもというか、ありがち というか、これもお約束かな? という印象。 1800円を出して見るかというと、ちょっと疑問ですが、レディースデーとしては◎です。 【ストーリー】 goo映画 より 東京・下町。うだつの上がらない二つ目の落語家、今昔亭三つ葉は、ひょんなことから落語教室を開くことになる。生徒は、美人だが無愛想で口の悪い五月、口は達者だが関西弁のためクラスになじめない少年・村林、そして、元野球選手の湯河原。3人は言い争ってばかりだったが、少しずつ上達していく。ある時、村林はいじめっ子と野球対決をして負けてしまう。悔しがる村林に、いじめっ子を落語で笑わせてやれ、と三つ葉は提案する。 国分太一というアイドルが主演しているが、ステレオタイプの主人公の青春ストーリーとは一味違う。平山秀幸の演出は、夢を追いかける裏側にある苦しみと喜びを、地に足のついた視点で丁寧に描いている。落語という、若者文化の中心から外れた伝統芸能と、それを取り巻く下町の風景。これが、誇張されず、かつ、いい風景を切り取っているのが嬉しい。国分太一の落語も、撮影が進むごとに上達していったのがよく分かる。これを観て、落語の艶っぽい魅力に触れるファンも多いのでは? ベテラン、伊東四朗の落語もさすがだが、子役の森永悠希のこまっしゃくれた噺家っぷりは見事。将来が楽しみだ。監督は、『愛を乞うひと』で絶賛された平山秀幸。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月31日 11時43分13秒
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