もやもやは、もやもやのままで
すっごく、もやもやしている。恐い事件がいっぱい起こって不安になるし、仕事も思うようにならない。どこへもこの気持ちをぶつけようがない。ただ、不思議とこのもやもやをもやもやのままでいいやと放置していると、気分を変えてくれる出来事や人との出会いが結構高確率で起こる。まるで「そんなもやもやなんて持っててもしょうがないでしょ?」と言わんばかりに。「もやもや」がイヤなのに、それを手放さずにしっかり握っている。手の中にあるからつい、いじり回したくなる。頭の中が「もやもや」に占領される。そしてついに疲れ果てて放置。でもそれが実は好転のきっかけになる。「もやもや」の正体は、もしかしたらぼけたままのフォーカスのようなものだろうか。気分を変え、意識をもやもや以外のものに向けて焦点を結び直す。最近、不動産物件の写真撮影の仕事を始めた。昔取った杵柄。学生時代はよく野山へ行って一眼レフで景色や野鳥の写真を撮った。もう手元にはないが、アナログ写真で今は亡き友人の生涯最高のポートレートを撮った記憶は未だ忘れていない。焦点は、何度でも結び直せる。良いことにのみ焦点を合わせ、自分に不要なものからは意識を外せばいい。そうおもえば、もやもやも悪くない。もやもやは、もやもやのままで。そこから焦点を結び直す時、きっとなにか新しいものが見えるはずなのだ。 toyaさんによる写真ACからの写真