|
カテゴリ:ルパン3世
新時代がどうの、ヒーローたちがこうして生まれるとか、「彼らの未来は、日本の未来はまだまだ広がって行くのです」と。 ヤスオは反芻します。 ヒーロー、新時代、未来...どれも自分とは縁の薄いものでした。 時代の不公平をラーメン屋の片隅から睨めつけたところで、世界が変わるはずもありません。 焦燥と諦めに呑まれそうな、そんな最中のこと。 ふいに、ヤスオの面前に、いくつかの「記号」が灯り始めるのです。 誂えたかのようにぴったりの、忘れ物の緑のジャケット。 人ごみで興じたスリで手に入れてしまった、凶銃ワルサーP38。 「記号」を辿れば、それはひとつのヒーローの姿を浮かび上がらせて来るのです。 自由と崇高な魂を讃える、あるひとりのヒーローを。 ヤスオは大きな博打に出ます。 「よっしゃ、そうさ、楽しみにしてろよ! これは、運命だ!」 未来も、愛も、人生も、来ないのならば自分から奪いに行くだけのこと。 宝石を盗みに行く計画を練るヤスオ。 でもヤスオは、自分を強盗だとは思わないないのです。 情報を駆使する知彗と、判断力と洞察力。 そして己を試そうとする挑戦の精神。 おもしろい! 自分がおもしろい。 通信とパソコンを駆使し、緻密な侵入の計画を練る試みを楽しみだしたヤスオがいます。 試されているのは、自分の魂なのです。 ヤスオの心はこのうえもなく高揚します。 それは紛れもなく、かつて想像したことも経験したこともない、心から求めたホンモノのエクスタシーでした。 あたらしい人生がうごきはじめたような気がしたのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ルパン3世] カテゴリの最新記事
有難う!有難う!有難う!
(2022.11.01 04:34:00)
カントクさんへ
6を見終えて、しょげてしまい、小僧のルパンを見て、口をとざし、キャッツアイを横目でみながら、ああ、やっぱりGreen vs Red こそ、ルパンの本質の物語だったんだなあ、と、いまさらに、深甚に思っているトコロでした。感謝に感謝です! (2023.01.31 21:47:02) |