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カテゴリ:書評などのレビュー
書評/養老孟子司「養老孟司の<逆さメガネ>」 4点/5点 いきなりこの本の結論(らしきもの)を書いてしまうと「ところがそこでも変わらなかった思想は都市化こそが進歩だという思想なんですよ。それを変えましょう。それを長々述べてきたんですよ、じつは。」p192 この結論が養老氏の頭の中にあり、このことに関する事柄を養老氏が独自の視点で(と言っても養老氏にとっては当たり前のことなのでしょうが)述べられ続けます。(ただし「都市」「自然」の定義は養老氏の考え方は強く反映されています) なぜ養老氏はそのような視点で物事を見ることができるのか。 それは「逆さメガネ」をかけているから。 世の中の常識が傾いているのに、そのことに気づかないことがある。だから普通の人と違う「逆さメガネ」をかけて、ものごとを見ることも必要なんです。 社会全体がある方向に傾斜していると、その社会の中では、それが見えません。だから外国ではどうか、と観察するわけです。自国の中で傾いているなら、そのことに気づきます。ところが外国まで、傾いていたらどうなるか。 (中略) その傾きを私は「都市化」と呼んでいます。アメリカも西欧も、日本も、今では中国も都市化しつつあります。(p19~21) ちなみに大ヒット「バカの壁」と同じ年に出版されているためかこの本は口語調で書かれています。 「だって~でしょうが」なんて言うフレーズが結構出てきます。 世間では「読みやすい」との意見が多かったようですが、私にはむしろ読みにくかったです。 人それぞれですね。
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最終更新日
2010.10.10 05:18:06
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