45才Mrガチぼっちの「ありのこ」です。
辻真先(つじまさき)先生の「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」を読みました。
その名の通り推理小説です。
推理小説としておもしろいことは述べません。
*第1位『このミステリーがすごい! 2021年版』国内編
*第1位〈週刊文春〉2020ミステリーベスト10 国内部門
*第1位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい! 国内篇
なので私がミステリーとしてのおもしろさを語っても意味がないでしょう。
(もちろんものすごくミステリーとしておもしろかったです)
たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説 (創元推理文庫) [ 辻 真先 ]
昭和24年、去年までの旧制中学5年生の生活から一転、男女共学の新制高校3年生になった勝利少年。戸惑いの連続の高校生活を送る中、夏休みに不可解な二つの殺人事件に巻き込まれる――
著者自らが経験した戦後日本の混乱期と、青春の日々
このあたりについて取り上げたいと思います。
昭和24年(1949年)は日本が戦争に負けてGHQの占領下でした。
そして教育改革が実施されます。
この教育改革(=学制改革)、辻真先(つじまさき)先生が実際に学生として体験されたのだと思います。
当時17歳だったので。
一番大きいのは男女平等。
戦前は男女が同じ学校に通うなんてとんでもなかったのです。
GHQは「男女同じ学校に通わせる=男女共学」を推し進めました。
ただし共学にしても大半の生徒は「どうしてよいかわからずとまどった」ようです。
当時のリアルな学生たちの姿が目に浮かびます。
大人(先生たち)はもっと困惑して「なんとかして男女共学を骨抜きにしよう」と考えたそうです。
「同じ校舎に男女がいれば男女共学」と無理やり解釈。
「男子だけ同じクラス」「女子だけ同じクラス」にまとめて男子クラスと女子クラスの教室の場所をなるべく離そうとしたそうです。
GHQはそんなセコイ手は許しませんでした。
男女共学は今のように男女で机を並べる形になりました。
さて、不思議なのですが県立でありながら男子校・女子校もまだ生き残っているケースがあります。
埼玉県の県立高校の一部が男子校・女子校です。
どういう経緯で公立なのに男子校・女子校が生き残ったのでしょうか?
不思議です。
女子中学生が「男子校に入れないのはおかしい!共学にしろ!」と申立てをしました。
埼玉県の「男女共同参画の問題に対応する苦情処理委員(たち)」が「それイイね」と言い出して大騒ぎになっています。
「もちろん男子校だけではなく女子校も共学ね」と言っています。
私は埼玉県民歴が約40年。
そしてやり玉に挙げられている埼玉県立の男子校・埼玉県立春日部高校の出身者。
だから言わせてもらえば「何言っているの?」ですよ。
GHQが教育改革した時代とは違いますよ。
確かにGHQの言ったことは正しい。
あれは女性差別です。
人権侵害です。
昭和24年のケースはね。
では令和6年の埼玉県はどうでしょうか?
こんだけ選択肢があります。
申立てをした女子中学生は共学か女子校にいけばいいだけです。
「私は県立の男子校に行きたい」と希望する男子中学生はどうなるんですか?
その男子中学生に「県立の男子校に行くチャンス」を奪うんですか?
こっちの方がよっぽど人権侵害でしょう。
埼玉の県立男子校の共学化は「私は県立の男子校に行きたい」と希望する男子中学生への人権侵害だ。
この話をもっと詳しくnoteでしています。
渾身(こんしん)のnote記事です。
興味がある方はぜひぜひぜひお読みください。
👇渾身のnote記事👇
「埼玉県立の男子校・女子校は共学へ!?埼玉県立の男子校出身の私には理解不能 だがそれが社会的正義らしい」