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love&peace♪マチオの脱力生活日記!

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2006/09/18
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 本来この日記は、8月5日の分としてUPしようと思っていたのだが、書いているうちにたくさんの人たちに読んでもらいたいと感じたので、最新の日記にUPすることにした。

 8月5日に黒井健氏の原画展を見終わって、作家自らの作品解説の時間の直前に、思いがけずもひきこもり者のご家族の方とお話しさせていただく機会に恵まれた。その方はひきこもっている息子さんを緩やかに受け入れておられるようで、何よりだと心強く感じさせられた。

 こうして自分以外のひきこもり者のことについて聞いたり、考えたりすると、「本人がやめたいと思うまでひきこもっているのがいい」と思う。反面、自分自身がひきこもっていた頃のことを思い返せば、「いつまでもこうしていられるわけもない。いやいや、こうしていたいわけでもない」という思いや不安は常にあった。それでもなお、やはり「ひきこもっていればいい」とそう思う。できるだけ、心穏やかに。

 「いつまでもこうしてはいられない、いたくない。何かをしなければ」という申し訳なさや情けなさ、そういった忸怩たる思いや焦りと「怖い。何もできる気がしない。人と関って傷つきたくない」という内心の正直な気持ち。相反する思いの中で揺れ動いていた、かつてひきこもっていた頃の自分自身。ひきこもっているかぎり、それらの思いの狭間で気持ち揺れ動き、葛藤し煩悶することは自然なあり方だと思う。思い描く「今よりも望ましい自分像」と、それを実現できない(と信じ込んでいる)「今現在の自分自身の実状」。そのふたつを並べ自分自身の在り方について考えることは、ひきこもっていた頃はなるべく避けていたものの、それでも考えない日は無いというくらい、そのふたつは大きく心を占めていたものでもあった。

 オレの場合は、周囲の求めにも自分自身の気持ちにも応えることを一旦あきらめ、「今よりも望ましい自分」であろうとしないことを、完全にではなくだが心の隅に留め置くことができたのが良かったのかもしれない。もっとも、そう感じることができたのは、ひきこもりをやめてからずいぶん経ってからのことだったのだが。

 「何もできないあるいはしないでいる自分」と向きあう(というか向きあわざるを得ない)毎日から得たものは、「いかに自分が無力で弱くてダメな存在であるか」という事実、実感。そのことをとことんまで感じたこと、その上で「ダメでいいじゃん。弱くていいじゃん。無力でいいじゃん」と思うことができたこと。それがオレがひきこもったことによって得た、何にも代え難いたいせつな思いであり智慧なのだ。自分の気持ちすら、自分自身の思い通りにはならないことを身を以って感じさせられた。そして自分自身にとって望ましくなくても、ありのままの弱く無力でダメな自分を受け入れて許して生きていく。そういう自分と付き合って暮らしていく…それでいいんだって思えたんだ。「望ましい、より良い自分であらねばならない」という枷から解放されたとき、囚われ続けていなければ手にすることの無かった自由を手にしたと、心から感じることができたのだと思う。

 ひきこもりの期間は、オレにとっては「生まれなおし」の時間だった。生まれたばかりの赤ん坊のごとく、何も生み出さず、何ひとつ役にもたたず、対価に何かを支払うこともなくただ生かされていることをのみ望まれている存在。かつての自分自身がそうであったように、今ひきこもっている多くの人たちも、自分たちが本来そういう存在であること、「ただ生きているそれだけで尊い存在なのだ」ということを、心から実感し信じたがっているのだと思う。言うなればそれは、赤ん坊からのやりなおしではないだろうか?人はいつだって、その時点から何度でもやり直していいのだ。
 人は本来、命と身体の他には何も持たずに生まれ、命の始まりから終わりまで身の回りのありとあらゆるものによって「生かされる」しかないのだし「生かされている」だけでいいのだ。ひきこもりの時期を過ごすことによって、オレはそういう気付きを与えられた。そして「自分自身に対して、今与えられているものの他に何も望まない」という気持ちをほんのわずかでも持つことが、数々の望外のよろこびを運んできてくれる不可思議を数々体験してきた。だから、自らの力で何かを得ようと生きることをやめて、ただ生かされるだけ“が”いいのだ。と、今オレは心の底からそう信じている。自分の力を頼みとせずにいる方が、心も身体も軽くなって自由に動き回れるし、そうやってやりたいことだけ一所懸命にやっていると、不思議なもので他力本願でうれしいものごとや人との出会いが向こうからやってくるものだ。ああ、なんて楽な生き方!

 今現在ひきこもっている人は、今オレが感じているこの気持ちに最も近い場所にいると信じる。だから、

「ひきこもって、よかったね!」

 ひきこもっていたかつての自分自身に伝えたかったこの言葉を、今ひきこもっているすべての人々に捧げたい。オレらはありのままそのままで、“生きてるだけ”でとってもたいせつでとってもすごいんだよ!ってね





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Last updated  2006/10/05 08:10:33 PM
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