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マックの文弊録

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2006.07.24
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カテゴリ:IT世界の話
◇ 7月24日(月曜日):旧水無月二十九日(甲寅):地蔵ぼん、相馬野馬追い大祭

「銀行というものは晴れている時に傘を貸しに来て、雨が降り出すと取り返しに来る。」
そういう言葉を先頃何処かで耳にしたが、まさにその通りだ。

のでもお金でも借りるというのは、他人の所有に係る金品を、一時的に自分の所に持って来て、利用させていただくということである。自分の所有ではないのだから、いずれお返ししなければならないのは当然である。拝借したものを毀損することはもってのほかだが、最低でもお借りした時と同じ状態にして、できればもっと大きくしたり、或は何らかの品を添えたりして、得られた便宜に対する御礼とする。しかもお返しするのは、予めお断りした期限に間に合うようにしなければならない。

様のものをお借りするということは、左様に借り手にある種の緊張状態を強いるものであるから、必要が無ければ借りないのが良いのは当然である。

ころが人生はままならぬもので、必要なときに必要なものが無いということがある。そういう事態になると、どなかたの好意にすがってお借りする事になる。特にお金という奴は、まるで示し合わせたように必要な時には無いものである。

来様々多様多岐にわたる物品を円滑に且つ広汎に流通させるために、極めて交換性の高いものとして発明されたのがお金である。その所為で、お米や魚は他のもので凌ぐ事は出来ても、お金は逆に代替になるものを見つけるのは難しい。

人の裁量範囲の中で、分を心得てつましく生きている限りにおいては、自分の持ち金の中でやりくりする事ができるが、会社などを興して営業をしているとそういう訳にもいかない。何しろ、出て行くものは毎月確実に出て行くのだが、入ってくるのはお客様次第で、毎月きっちりと約束などはされていないのだ。大企業であれば、通常事業部レベルでキャッシュの心配をする必要は無い。資金調達とその運用だけを専門とする部隊が居るから、現業部門はひたすら計画目標の達成に邁進すればよい。お金が足りなくなれば、それはずっとではないにしても会社の方で面倒を見てくれる。又、会社全体で動かしているお金の額もハンパではないし、有名企業であれば金融機関などから資金調達するのも、それほど難しい事ではない。外資系の日本法人ならば、お金が無ければ本社が送金してくれる。ガイシケーの日本法人の社長なんて、首根っこを本社に押さえられている現地支配人程度の権限しかないけれど、お金の心配からだけは解放されている。心配しなければならないのは、本社からいつ飛んでくるかもしれないリストラ指令と、自分のクビだけだ。

し、スタートアップのオーナー会社ではそうは行かない。外からお金が入ってこない限り、手持のお金は無くなってしまうのである。だから創業社長は、本来事業をやりたくて会社を興し、自らの才能と力量を駆使して、優秀な商品やサービスを創出し、将来の発展を夢見て仕事に邁進していく・・・・筈なのだが、実際は創業後ほどなくして、資金繰りに翻弄され、お金を求めて奔走せざるを得なくなってしまうのである。当然本来の仕事に割くエネルギーも時間も、金集めに取られてしまう事になるのである。

本の政治家がいくら中小企業の育成や、ベンチャー企業の創生と育成による産業基盤の拡大と発展を叫んでも、現場に居るものの実感としては、金融機関も、政府の制度融資も、こういう部分には全く役には立たないと言い切って良いくらいだと思うのだ。

れた日には甘言を尽くして、要りもしない傘を持ってくるのだ。(まだ当社はそういう経験をする機会には恵まれていないけれど。)そして、いざ雨が降ってくると傘を返せと取り立てにくるし、傘を持っていないものには見向きもしなくなるのである。(当社は既にこういう経験は充分積んでしまった!)

ういうのって、本当に何とかして欲しいし、我国の根幹を考えれば何とかすべきものと思うのだが、如何せん今のところ弱者の立場に置かれている身としては、腰を低くしてでも御貸し頂けるようひたすらお願いしなければならない。声高に訴えるなどというのはもってのほかなのである。

れにしても、お金は絶対貸す側に回らないとダメだとつくづく思う。いつかそんな日を迎えられる事を心に念じて、今は我慢を重ねているところである。
そんな日が迎えられたら、今の悔しさと、仕組みの理不尽さを大いに声高に喧伝して回ってやろうと、メモを取りつづけながら。






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最終更新日  2006.07.28 20:23:28
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