2010/10/20(水)08:13
宮城県の山<25/56>「達居森」
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「達居森(たっこもり)」(大衡村・おおひらむら)です。
仙台市から国道4号線を北上し,大和町を過ぎたあたりで国道457号線に分かれ,大衡村五反田(ごたんだ)で西へ左折し,牛野ダムに向かいます。のどかな田園風景の奥に奇抜な台形状の里山が現れ,それがタンコブ山の達居森です。
牛野ダム堰堤の手前にゲートボール場とトイレがあり,隣接して20台分ほどの駐車場があります。全体としてよく整備されたファミリー向け登山道となっています。登山適期はカタクリの群生が見事な早春と,雑木林の紅葉を愛でる晩秋がおすすめです。
登山口は新登山道の北端となる,コンクリート製間伐材の階段を登り始めます。
ほどなく尾根道になり,しばらくはコナラ,クリ,シデノキ,クヌギなどの美しい雑木林の中を心地よい散策に浸ることができます。そのあと少し登り加減になりながらベンチの前を通り過ぎると,帰路でたどる旧登山道との分岐にさしかかります。さらに雑木林を登って行くと見晴峠の案内板が見えてきます。ここにもベンチがありますので,ちょっと喉を潤すのもいいでしょう。その先15分ほど,登り加減になりながら,2~3回のアップダウンを繰り返すと山頂に至ります。
山頂の西側からは泉ヶ岳,北泉ヶ岳,船形山方面が遠望されます。ここにはあまり休憩スペースはないので,さらに先に足を進めます。数10メートルも行くと達居森展望台がありますので,ここで休憩をとりましょう。
東は牡鹿半島,南は七ツ森,さらに目を細めるとその山間から仙台市街のビル群が視認できます。ミニ双眼鏡があると,してやったりの気分になることでしょう。新登山道登山口から往路終点の,この展望台まで約50分の行程ですので,気軽にトレッキングを楽しむことができます。
十分休憩をとったら,往路を戻ります。山頂を過ぎ,雑木林の中を下り加減でアップダウンしながら,見晴峠へと進みます。途中,尾根道から西の大和町吉田方面へ下る登山道がありますが,荒れています。さらに少し急坂を登り返すと,往路に使った新登山道と旧登山道との分岐にさしかかります。
分岐を右折し階段を下り,少し登り返すと東屋があります。ここの眺望もなかなかいいもので,春先には周辺でカタクリが群生していて見事なものです。
一息ついたら,東屋から少し戻り返し,案内板で確認しながら旧登山道を下ります。
コナラに加え,ハリギリ,ケヤキなどの雑木林が続き,旧登山道らしく落ち着いた趣を醸し出しています。この辺は北斜面になっていますので,春先のカタクリが楽しみです。ら
せん状のコンクリート製間伐材の階段が見えてくると下山口となります。
達居森のすぐ隣の牛野ダム湖畔は,トイレ,炊事場,キャンプスペースが整備されており,週末には家族連れでキャンプを楽しんでいる光景が見られます。鳴子(なるこ)や岩出山方面からのドライブの帰りに近くを通りかかった際は,一度立ち寄ってみて,次回の家族とのレクレーション計画を練ってみてください。
標高:達居森263m
行程:約1時間50分(休憩時間を除く。)
参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社)
労働委員会 T.M