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カテゴリ:山登り
※宮城県の山をご紹介するブログです。
今回ご紹介する山は「栗駒山」(くりこまやま)(栗原市・くりはらし)です。 県北西部に位置する栗駒山は,1800m級の蔵王連峰と比べ 1600m級と標高では劣るものの,独立峰として県内では北の雄峰として間違いなく存在感を示している山となっています。 県北部東北自動車道若柳金成(かんなり)ICから北西へ約40km,車で約65分,JR東日本くりこま高原駅から約47km,同じく約70分のいわかがみ平が登山口になります。平成20年の宮城・岩手内陸地震から復旧し,安心して入山できる状況になっています。 山頂までのコースとしては,今回ご紹介する東栗駒コースのほか,御沢(おさわ)登山口からいわかがみ平まで約6時間の御沢コースといわかがみ平往復約3時間の中央コースがあります。御沢コースは沢沿いに石飛する体力に自信のある登山者向け,中央コースは祖父母から孫まで一緒に登れるファミリー向けとなっているのが特徴です。 いわかがみ平駐車場脇の小さな沢を登り始めます。溝状の登山道は歩きづらいのですが,スタート早々シューズを濡らさないように慎重に石の上を伝って行きます。前方に東栗駒山頂が見え隠れした灌木帯を右手に折れると,ナメ状の清流の新湯沢(しんゆさわ)徒渉点に出合います。雨後は厄介な場所ですが,晴天であれば絶好の写真アングルになります。 100mほど沢を登ると対岸に東栗駒山山頂の案内板があり,さらに緩やかな灌木帯を登って行きます。灌木帯を抜け砂礫帯に至ると前方に東栗駒山頂が間近に見え,左手,北西にはこれから向かう栗駒山山頂が栗駒草原を隔ててくっきりと浮かんでいます。厳しい冬を想像させるように,辺りは砂礫と低い灌木だけになっていて,ものの見事に視界が360度開けています。岩の上に印された矢印に案内されながら登っていくと,東栗駒山山頂の岩場に至ります。 稜線の小ピークが山頂となっており,西に雄々しく鎮座している栗駒山山頂をはじめ,みごとなパノラマを演出してくれます。ぜひ記念写真を撮ってください。 ここからはなだらかな稜線のコースを,時計の反対回りに大きく巻くように,景色を楽しみながらトレッキングしていきます。 路傍ではオヤマリンドウ,アキノキリンソウ,ワレモコウなどの高山植物が,短い生息期間を精一杯生きようと溢れんばかりに輝いています。途中,中央コースに合流し,間隔が長めの階段を山頂へと進みます。 山頂は岩手県側からの須川コース,秋田県側からの秣岳コースの合流地点になっていて,小銀座の賑わいです。岩手,秋田,宮城の3県境の山頂は360度のパノラマになっており,東北中部の雄峰を惜しみなく案内してくれますので,ぜひ事前に周辺の名山の山容を座学して行ってください。 復路は山頂からいわかがみ平へ山腹を直線的に延びる,よく整備された中央コースを下ります。無理なく,心地よい,開放感のあるコースですので,体力を温存しておく必要はありません。気分に誘われるがまま,足の赴くまま,下山してください。 登山適期は初夏の6月から紅葉の10月初旬までになります。どの山もそうですが,レインウェアを着ての雨中トレッキングはもったいないこと至極です。ぜひ付近の宿泊施設を利用し,朝から夕まで高気圧が一杯の日に登山するように登山計画してください。いわかがみ平の手前にある湿原・世界谷地のニッコウキスゲ,ワタスゲもおすすめです。 標高:栗駒山 1627m 行程:約3時間10分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 行政管理室 T.M お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.09.14 08:10:47
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