2013/12/19(木)09:10
小浜島生き物通信-ホタルの光 (イリオモテボタル)編
こんにちは。
本日の担当は はいむるぶし です。
今回は、ホタルをご紹介します。
ここ数日、天気の悪い日が続き、星空は見られませんでしたが…
そのかわりに(?)、是非足下をご覧下さい!
そう、八重山のホタルたちは、足下で光るんです。
もちろん、飛びながら光るホタルもいますが。
数年前。
はいむるぶしに来て初めての冬。
敷地内とある場所で、今までに見たことの無い姿形のホタル(の幼虫だと見つけた時は思っていました)を見つけて大興奮。
今回は、レア中のレア。
超の付く珍しいホタルをご紹介します。
イリオモテボタル
え?これがホタル?って?
そうなんです。ホタルなんです。
時期は、今!12月中旬頃から1月中旬頃まで。
しかも、光る時間は日没後約1時間!今日なら18時から19時くらいまで!
場所は、はいむるぶし園内で見つけているのはまだ1ヵ所のみ(島内でも数カ所)。
サンセット広場の近くです。
ここ1週間ほど、18時から20時の間で、サンセット広場周辺で探していましたが、
ようやく今日、小雨の中、見つけることが出来ました。
星空は雨が降ると見ることが出来ませんが、
ホタルは雨の中でも光ってます。
実は、この子は幼虫のように見えますが、子孫を残すことの出来るメスなんです。
メスは羽を持たないので、飛ぶことが出来ません。
おしりを高く持ち上げ、おしりの先を光らせて、その光を目指して飛んでやってくるオスを待ちます。
このイリオモテボタルは何かと珍しいのです。
・見つかったのは西表島で、約30年前。
・色々と調べて、新種として認められたのが約20年前。
・更に色々と調べて、生息しているのは西表島、石垣島そしてここ小浜島のみ。
・食べるのはカタツムリやカワニナのような陸生貝類では無く、なんとヤスデ。
・メスはさなぎの時期を得ず、大人になります!
小学校理科で、ホタルやカブトムシなどの甲虫はさなぎになって成虫になると習うのですが、イリオモテボタルのメスはこのルールを完全無視。
もし、オスを見つけられたら、星20個中1個くらいにしてご紹介しようかと思っているところです。
イリオモテボタルは決して可愛いホタルではありません。
乱舞するわけでも無いので、見応えのあるホタルでもありません。
でも、東洋のガラパゴス“八重山”を代表する生き物の一つだと思います。
他にも、一年中、色々な光るホタル、光らないホタルたちが皆様をお待ちしております!