2013/07/24(水)11:57
改良ベタのお話 vol.006
デルタテール~スーパーデルタ
ハーフムーンが作出される前段階としてトラッド(ベールテール)から改良されたタイプで、尾ビレが三角形に開きます。これがかなり180度に近いレベルにまで開く個体をスーパーデルタと呼びますが、このデルタテールとスーパーデルタの間に明確な線引きがある訳ではありません。いつも言っている事ですが、改良ベタは所詮同一種にすぎませんから、トラッド=デルタテール=スーパーデルタ=ハーフムーンはそれぞれが独立した品種なのではなく、連続したものでありそれぞれの間の明確な境界線はありません。従って、「尾ビレの開きが何度以上からがスーパーデルタ」と言う決まりはありません。ハーフムーン以上になると、実際には尾ビレの上下端の軟条の形状などに相違が認められるのですが、それでも「ハーフムーンの尾ビレの資質を持ちながら、実際の尾開きは140度程度」なんて個体もざらですから、このような個体をそのポテンシャルだけでハーフムーンと呼ぶのは如何な物かと思いますし、やはデルタテールと区分すべきでしょう。
ハーフムーン全盛となった現在では、デルタテールの個体を見かけることはかえって稀になりつつあります。もっともポピュラーなのがスーパーデルタと言う事になるでしょうか。ハーフムーン同士のペアリングでも、すべての次世代がハーフムーンになる訳ではなく、かなりの率でスーパーデルタやデルタテールになってしまいますから、どうしてもデルタテールが入手したければショーベタを自家繁殖する事でそれは可能になります。